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    rubelu_

    @rubelu_

    創作小説・マンガ
    #DR-marionnette
    #星屑が降る

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    rubelu_

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    トピア人外小説 やっと書き終えた
    文章がまとまらない💧😔でも満足!

    #人外MoL🐣🌳

    神の眼に映るものは───「知らない方が幸せなことだってある」

    神様はポツリとそう零した。世界に一人だけ取り残されたような強い孤独を感じて、私は俯きながら、ふらふらと雲の上を歩いていた。
    「このまま天界から堕ちてしまおうか」ふとそう思い、重点を右にして、足を揺らした。───そして、頭から落ちた時だった。

    誰かが囁いたのだ。

    『…なら、来いよ。地獄の世界に!』



    〖地獄へようこそ!〗



    ハッと息を飲んで飛び上がった。
    笑い声が残響となり頭から離れない。

    「ゔっ」

    壁に背を持たれて、周りを見渡す。

    一面、おどろおどろしい赤に染まっていた。下に除く穴から黒い滝が流れ、魂が天井を埋め、人骨がそこらに散らばっていた。



    腹の底から何かが這い上がる。胸の真ん中を抑え、吐き気に耐えようとした。

    「き、気持ち悪い…」

    まるで、いや、これは言わずもがな。
    (───"地獄"じゃないか!)

    屍(しかばね)を踏んで道を行くバケモノに悲鳴をあげながら、私はここから出ようと走った。





    しかし、扉を抜けても光はなく、逃げても逃げても迷宮である。
    最果てに辿り着いても、望む景色はない。

    (色がない。
    この世界には、希望の色が一つも…)

    後ろから大きな声がした。

    『走り回るな!はァ、全く、随分元気なこった。オマエが暴れるせいで足が疲れたぞ』

    私の肩を叩いて、男はウンザリしたようにあくびをした。身体が震え上がる。
    奇妙な笑顔を向ける男には見覚えがあった。



    (既視感ではない。確かにヤツを知っている。しかし一体どこで…)

    …いや、思い出せない。

    男が靴をカッと鳴らし、痺れを切らしたように怒鳴った。

    『おーい!無視す、る、な!』

    「ひっ」

    『大体なァ、お前がココに来れたのはオレのお陰だかんな。放っておいたら、そのまま死んでたんだから、恩人様に感謝しろよ』

    「恩人様…?」

    『アハハ、いい響きだな、もう一回!』

    男を白い目で見る。

    (待てよ。こんなアホそうな男だったか?)
    前に見たのは、そう、不気味でどす黒い悪魔だったじゃないか。きっと人違いだ!

    「すみません、用はこれだけですか?
    私、急いでるんです」

    『え?』

    「なので、失礼します」

    『あ、ちょっと、待って』

    丁寧に断り そそくさと橋を渡る。だが男が急に袖を掴んだせいで、転びそうになった。

    ウザったいので、私は男に言ってやった。

    「あのね。どこの野郎か知らないけど、迷惑です。そんなに暇なら、周りの人骨でも片づけたらどうですか」

    「このアホヅラ!」

    早口でまくし立てる。一方的な攻撃をして
    スッキリしたので、私は帰るべく、前を進んだ。
    (諦めてはならん。私は”まだ”神様だ。必ず道は拓ける、信じれば生きてゆける)

    男は突然のことに驚き、固まっていたが、
    千切れるくらい羽を動かして、空を舞った。

    『アホだと…?この無礼者が。地獄に堕ちても知らないからな』

    その声は地獄の最果てまで響いていた。







    私が天空から地獄に来て、一日目。

    何故ここに来たのかは、もう忘れた。もはやどうでもいい。脱出できりゃあバンザイだ。

    (だが…ううん、困ったな)

    すっかり暗くなったなと思う。否、日が暮れたのではなく〈視界的な問題〉が発生したのだ。

    …魂が消えてしまった!



    〖アヤトリサマのマツリ〗



    唯一の光を失い、空間が闇に包まれたので、もう手探りで進むしかない。
    ドン、と巨大な背中にぶつかった。

    「痛いッ」

    『どこ見て歩いてんだ、薄汚れたチビが』

    思わずムッとする。なんて物言いを…と血が上るのを沈めて、問う。

    「すみません、地獄に来たばかりなので迷ってしまって。どうか道を教えてはくれませんか」

    こういう相手は礼儀正しく接した方が良い。
    長年の人間観察の経験が、ようやく生かされた。ヤツはぶっきらぼうに言った。

    『チッ、またか。面倒な輩(やから)ばかりが増え続けるな。もういい、着いてこい』

    「ありがとうございます!」

    ヤツの腕を掴みながら、バケモノに混ざって窮屈に身を寄せて歩いた。

    ある場所に立ち止まる。
    そこから楽しそうな声が聞こえた。

    『マツリ、マツリ、ミナツドエ』

    『アヤトリサマノ、オナーリー!』

    天井から降り注ぐ光のように、灯篭が綺麗に並び、暗い襖(ふすま)から一人の女性が現れた。



    黒い髪を靡か(なびか)せて、両手で着物を摘み、堂々と歩く様は非常に美しく、同時に、呑まれそうな恐さがあった。バケモノが騒がしく歓声をあげた時。

    『皆、静まれ!』

    ピタリと音を止めて皆、彼女の方を向いた。
    彼女は周りを見渡した後、目を開いた。

    『…おや、アイツは…』

    今度は私の方を見て、こう言う。

    『初めて見る顔じゃな。新人か?』

    「え?えっと…」

    すると周りの野郎がブーイングをし始めた。彼女は先頭にいるバケモノ一匹を捕え、崖につき落とした。ビクリと肩を揺らす。

    『黙れ。今度騒いだら、お前達も同じ目に遭わせてやるぞ』

    (怖…)

    コイツは怒らせたら面倒なタイプだ。

    『めでたいのう。お前は”綺麗すぎて”好きじゃないが、年に数回のマツリだからな。寛大な心で許してやろう』と彼女は笑った。

    (くそ、上から目線が多いな)

    とりあえず疑問に思った事を聞いてみる。

    「なぁ、マツリとは何だ?」

    『口の利き方を正しなさい、坊や』

    「坊やじゃないですけど」

    『ふははっ、生意気じゃな!反抗的な態度は嫌いじゃないぞ。よろしい、アヤトリサマが答えてやろう』

    『それじゃ、坊やはそこで見てなさい』

    「だから坊やじゃ…うわっ!」

    台から飛び降りて、彼女は大鎌を振りかざした。バケモノは首を切られ、それは床に落ちた。残酷で、無慈悲で、とても見ていられない。

    (これは…)

    私の知っているマツリなんかじゃない。
    こんなもの…ただの殺し合いじゃないか!
    赤い飛沫がシミとなり、真っ白な服に残る。空間は重く、どろどろと歪んでいく。

    (逃げないと…早く、ここから!)

    こんな場所に居てはならない。しかし逃げようとしても周りが崖になっていて、逃げ場がなかった。

    アヤトリが冷たい声で言う。

    『この中に、紛い者がいる』

    その言葉で、周りがざわめき始めた。
    (…私の事じゃないか。ああ、耳が痛い)

    …もしかしたら、あの時のように。

    ──神様の”交代”を求められた時のように、皆が血で血を洗い、争うのではないか。人間が一人消え、また一人消え、私の仲間も殺されて…呼吸が浅くなり、両手が震え出した。

    『紛い者?かわいい顔したコイツの事か?傷一つねぇ”綺麗”なヤツだなァ…』

    『んなもん地獄に相応しくない。
    さっさと消えろ』

    バケモノ…血みどろの鬼が私に飛びかかってくる。アヤトリが間に入り、鬼の首を切り落とす。

    『黙れ。まだ話は終わっていない』

    『トモリ、来い』

    『あーもう!
    人使いの荒い閻魔サマ(えんま)だなぁ!』

    空からあの悪魔が降りてきた。

    (またかよ)と思いながら、彼を睨む。
    突然、彼が周りのヤツらを崖に吹き飛ばし、マグマに溺れる様子を見て、嘲笑った。

    (…え…?)

    そして、私の腕を掴む。

    『そんな怖い顔すんなっての。何も危害は加えないからさァ』

    「悪魔の言う事なんて信じられるか。今すぐ離せ!」

    『ハハ、落ち着けよ。まぁ、オマエに選択権なんてないけどな!』




    強引に腕を掴まれ、二人は宙を舞った。下を見れば、もうアヤトリの姿が小さくなっていた。もし、ここから落ちたら…落ちたら……

    「あれ」

    私が空から落ちた時に
    迎えに来てくれたヤツは…
    『──来いよ、地獄の世界に!』
    「…地獄?」

    それは、もしかして…

    「お前は…」

    『はぁ?気づくの遅すぎだろ
    そうだよ、オマエを助けた悪魔のトモリ!』

    「そんな…強そうなヤツだと思ったのに、
    幻滅した」

    『幻滅するなよッ』

    『いや、オレは強いっての!』とうるさい声で叫び、永遠に続くような天井の襖を潜り、霧の中を進んだ。




    その先には、天の星の世界があった。

    「わ…綺麗だ…」

    『綺麗だろ?アイツらは分かってくれねーけどさぁ、血と戦いしか興味ない野郎ばっかで。あぁ、そりゃまぁ殺すのは楽しいけど?』

    (コイツ……)

    「それはお前が殺したバケモノのことか?」

    『オレ一人で殺したワケじゃ…!
    あのオバサンもいたし』

    誰かがトモリの頭を叩いた。

    『いった!』

    アヤトリが背後に立っていた。

    『死にたいのか?トモリ』

    「アヤトリ…さん?」

    『ああ、さっきは怖がらせてごめんなさいね
    坊や。アレは悪事を成したバケモノを
    選別していたんだ。そういう恒例行事でね』

    「最初に言ってくださいよ!」

    私は口をとがらせて言った。
    アヤトリはおかしそうに笑う。

    『まぁ、オマエ以外は悪いヤツだから…殺してやったんだけどね』

    「怖いこと言うなよ」

    さすが悪魔といったところか、酷いことをサラッと言う。私は苦い顔をした。
    トモリはこてん、と首を傾げた。

    『…オマエさ、何で死のうとしたワケ?』

    「え?」

    芯を着いた質問に動揺しながら、目を閉じる。私は小さい声で答えた。

    「実は…」




    「私は、神様だったんだ。もう辞めたけど」

    人間の世界を見守る”神様”に選ばれた時。
    私は相当浮かれていたと思う。

    時折、地上に降りては、街の人間と会話をしたり、見たこともない食べ物を食べたり、観光したり、それなりに楽しんでいた。
    のだが───



    男が言った。
    『この街の誰かが息子を殺した』と。
    私は驚いて、詳しい話を聞いていた。

    息子の死因は分からなかった。

    いきなり眩しい光に襲われたかと思えば、彼は隣で倒れていて、真っ白な灰になって消えた───そう話していた。



    それを聞いた住民が口々に『こんなの…人間の成せることじゃない』と呟いて、一人が私を見た。

    すると、それに続くように、皆が疑いの目を向けて、「いや、違うよ。そんなことするわけないだろう」と笑顔で言ったが、もう誰も私を信じてはくれなかった。

    次の日から、皆、怖がって話しかけなくなった。寂しかった。

    「本当に、私じゃないのに…」

    あんなに仲良しだった住民とも顔を合わせられず、子供にも『人殺しの悪魔だ!』と逃げられて、だんだん虚しくなった。

    地上に降りたのは、それっきりだった。




    ──数年経って、神様交代儀式が始まった。

    私は人間を見るのが辛くなって、神を目指す仲間に嫌われるのが嫌で、神権を降りた。
    どうせ、私がいなくても世界は回る。
    誰かが上手に回してくれるさ。

    天界を出て、雲の上に立った。

    「このまま天界から堕ちてしまおうか」

    右足を踏み出して落ちた時、頭上から声がした。『…なら、来いよ。地獄の世界に!』と悪魔が笑っていた。

    私はそこで意識を失ったのだが、悪魔は天界の扉に人の気配を感じて、そこに向かって歩いていった。



    〖悪魔が大嫌いなもの〗



    「おい、そこにいんだろ。出てこい」

    オレは揺れる影に言った。
    感激しながら両手を挙げ、姿を現したそいつは、地獄にいるバケモノとそう変わらない。

    (気持ち悪いヤツ…)

    男は情緒がおかしくなったように、笑い、泣き、また叫んだ。

    『アハハッ!ようやく邪魔な奴が消えた!』

    『あいつがいるから、俺は神権を得ることができなかったんだ。俺こそが神様に相応しいと、世界創成者様に認められないのが憎くて悔しくて……
    それが自分から死んでくれるなんて、あぁ!最高だ!』

    「あーあー、狂ってやがる。よく分からんが、コイツが落ちたのは、あのキモイヤツのせいか?」



    男を睨んだが、それに怯む様子もなく…
    完全に自分の世界に入って、声が聞こえていないようだ。

    呆れてため息をつく。

    「おい、殺されたいのか?」

    男に近づき、ナイフを突き立てるとようやく慌てた様子で飛び跳ねた。
    面白いリアクションだ、もっと見せてほしい。

    『なッ、なんだ貴様は!』

    「ほぉ?オレが目の前にいるのに気づきもしないとはな?相当な馬鹿だねぇ」

    『悪魔…!?なぜそんな汚らわしい存在が天界に来てるんだ。この世界を荒らす気か?神を殺すのか?』

    男は手足をバタバタと動かして暴れた。オレは力を込めて首をしめる。

    「”汚らわしい”?それはオマエのことだろう」

    「邪神が」

    更に力を込める。ちぎれるくらい、血管が浮き出るくらいに、爪を突き立てて男を苦しめる。
    神権だとか、天界だとかは知らないが、誰かが死んで喜ぶ野郎はろくな奴じゃない。

    「なァ、生きたいか?」

    『ガッ…ぐぁッ…!はな、せ…』

    「おうおう、口の利き方には気をつけろよ?今すぐ地獄に連れて行ってやってもいいんだぜ?オレは閻魔(えんま)に認められた、最強の悪魔だからな」

    『ふざけ…ッ』

    「ふざけてないっての。オマエを殺すか殺さないかは答えによって変わるワケ。アンダスタン?」

    男が、腕を離せ、と手で叩いてきたので、オレは言われた通りに離してやった。
    空の中へ。

    『おい!貴様…』

    「貴様じゃないだろ?頼みごとをする時はなんて言うんだっけ〜?」

    『ムカつく…ッ』

    男は翼を広げて、雲をつきぬけた。オレは逃げないように男の足を鎖でしばる。
    まぬけた声をあげて、男はオレを睨んだ。

    『離せ!俺はもう自由なんだ!誰が何を言ったって耳を傾けない、自分の欲望の為に生きるんだ!』

    「まだ言ってやがんの。ありえね〜」

    奴隷のチビ悪魔に運ばせたアイツを思い出して、妙にムカムカしてきた。
    なんで、こんな野郎をほっぽって死のうのしたのか、理解できない。

    (天界があるのは噂に聞いてたケド、度胸のない小心者しかいないのかァ?)

    オレはイラつきながら、闇に包まれたワープゲートを創り出し、真っ黒で血に濡れた世界に男を投げた。
    男は情けない声で叫ぶ。それはもう見物だった。

    「アハハッ!アハハハッ!!」

    「この世に害をなすヤツは要らねぇんだよ。せいぜい、地獄で溺れ死んでくれ」

    悪魔は笑いながら、地獄に堕ちて行った。







    私とトモリが話し終わると、空間は静かになった。しかし…コイツは…

    (手段の選び方とか喋り方とか…アヤトリさんと似てるなぁ。一緒にいると似てくるのか?私は嫌だな)

    トモリがイラつきながら言う。

    『失礼なこと考えてねーか』

    「いいや?でも、そうか、お前が見つけてくれたんだな。ありがとう。犯人が分かって安心した……」

    『もっと感謝してもいーぜ?
    てか、怒んねぇのか。殺してもいい最低なヤツだぜ?オレならすぐ殺すね』

    『ふはっ、まぁ地獄に来た”紛い物”なわけだし、すぐ死ぬじゃろ。あのバケモノの中に紛れてたかもなぁ』

    『アハハ、笑える!』

    「やめろよ。それぐらい神権は偉大なんだ。嫉妬して奪い合うのは、私の時代より前からある。
    それに、お前が代わりに倒してくれただろ?」

    トモリは微妙な顔をした。満更でもなさそうだ。

    『あァ、あと』

    『最初にオレのこと、馬鹿にしたの
    一生忘れないからな!』

    「もう忘れろよ」

    『ふはは。二人共、仲が良いなぁ。
    どれ、我の使いにならんか?』

    『ならない!』「なりません!」

    二人は同時に叫び、無言でいがみ合った。それからしばらくして、皆、我慢できずに吹き出した。



    〖地獄にさよならを〗



    世界も天界も地獄も、生きづらさは変わらない。いつか誰かに裏切られ、何も信じられなくなる。
    私は今でも、地を踏むのが怖い。

    「あぁ、私は…なんて弱いんだろう」

    『……誰だってそうだと思うぜ』

    「え?」

    『最初は弱いけど、何百年も人生送ってたらそりゃ強くなるだろ。強くならなきゃ、心が辛いだけだって…』

    「なんだ、急に慰めるなんて。気持ち悪いな」

    『うるさい!せっかくオレが元気づけようとしたのに!もう喋ってやんねーからな』

    「ごめんって」

    ふてくされたトモリの頬をつき、アヤトリが目を細める。

    『トモリの言う通りじゃ。そんなんじゃ世界に置いてかれるぞ。ずっと、逃げ続けていいのか?害悪神が地獄で笑うぞ』

    『人間は脆い生き物だ。
    我にも人間の友がいたが、永遠の地獄に気が狂って死んでしまったの…心の病気でね。だから、きっと後悔するわよ』

    ”一瞬の儚さを噛みしめなさい”とアヤトリは微笑み、『さ、天界に帰るんだろう?』と肩を押される。

    『え!もう帰んの!?』

    「…そうだな。戻らなきゃいけない。
    皆、心配して待ってるから」

    『ふーん…』

    「なんだ、寂しいのか?」

    アヤトリとニヤニヤすれば、トモリは遠吠えのように、わーわーと叫んだ。

    『別にぃ?全然!早く帰れってば!』

    「ははっ…じゃあな」

    『また絶対来いよ、次はもっと強くなってから!』

    「あぁ、そうだな」と笑う。



    私も、悪魔も、閻魔も、神も…人間達も。
    諸行無常の世に生きている。
    いつかは、現実に向き合わなきゃいけない。

    分かってるよ。

    「皆、変わっていくんだね」

    空を見上げて、背中の翼を広げた。私はまた天界に戻る。地獄にさよならを告げて。



    ─fin─
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