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    nasida_soru

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    nasida_soru

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    4人組が海へ行く話です。読みにくいしすごい長いです

    初めての海水の味海というものを見たことがなかった。

    長い夏休みに入った。みんな大荷物を持って実家に帰省する。みんな笑顔で学校を出て行った。
    夏休み2日目の今日は気分転換に談笑室で趣味の推理小説を読んでいた。
    「フローライトっ♫」昔から聞き慣れた、明るい声が響く。「…スピネル?どうかしたの?」スピネルはふっふっふ〜と笑い、「じゃじゃじゃ〜ん!」と僕にある写真を見せつけた。「…?」「フローライト、海に行こう!」「海?」 海。聞いたことはあるし見たこともあるけど、テレビや写真でしか見たことがなかった。
    「今日にでも行こうよ!私も行きたいんだよぉ〜ねえフローライト〜海〜私行きたい〜〜」僕の肩を掴みぶんぶん揺さぶる。「わあ〜〜…」僕は薄笑う。 ガチャリと談笑室の部屋が開き、背の小さな後輩が「あっ」と声を上げた。「…あっ!アメトリン!ちょうどいいところに!」アメトリンは重そうな辞書を置いてスピネルの持っていた写真を見る。「あ、海だよねこれ」スピネルは「え!?行ったことあるの?!」と声をあげる。「前に一回海水を採取する時に行ったんだ。」とアメトリンはふんわり笑う。「えーっと…参考書参考書ここに置いてあった参考書は……」「お?」遠くから不安そうな声が聞こえる。「参考書……ああっ!フローライト先輩にスピネル先輩…アメトリン先輩も!?どうしたんですかみなさんお揃いで…」参考書を探していたのは後輩のターコイズ君だった。「いやターコイズ君こそどうしたんだよ!?」スピネルは速攻で突っ込む。「…あっ、えとその、深緑色の参考書ありませんでした?タイトルは忘れたんですけど…」「あっ、ここにあるよ?」僕は近くにあった参考書をターコイズ君に手渡す。「ありがとうございます!…みなさんどうしたんですか?お話で盛り上がってましたけど…」ターコイズ君はいつもの優しいはにかみで尋ねてきた。「今日海に行こう!って話してたの!」「いや僕今日行くなんて聞いてないんだけど!?」アメトリンが声をあげる。「あれ!?言ってないっけ?」スピネルがくすくす笑う。
    「ターコイズ君も行こうよ!ずーっと学校にいても疲れるじゃん?」ターコイズ君は目を輝かせいた。「いいんですか!?」「うん!もちろんだよ!…じゃあ早速箒に乗って海へレッツゴー!」「…おー!」とターコイズ君だけ腕を上げた。「…なんでみなさんやらないんですか〜!?」

    「海だーーーーー!!」スピネルが箒のスピードを飛ばす。「あっちょっと待ってよスピネル!」僕もスピードを飛ばしてスピネルに追いつく。「危ないよ、怪我しちゃう」「だってテンション上がらない?」「…まあ確かに……」生まれて初めて見る海だから、ちょっとテンションが上がってるのは事実だ。「海って冷たいんだって!すごいよね〜氷とか入ってないのに」そんな世間話をすると、海に着いた。人は全然いなくて、僕たちの特等席だった。初めて見た海は、第一印象で言うと怖かった。包み込んでそのまま首を絞めてきそうな優しさと怖さが目に飛び込んできて、なんとも言えない気持ちになった。曇り空の海は綺麗とは言えなかった。
    「…潮風が冷たいね」アメトリンは海を遠く見つめて、「果てがないなあ」とつぶやいた。「ちょっと足つけちゃおっかなあ〜」スピネルは靴下と靴を脱ぎ捨て、「キャーーー!」と叫びながら海へ走る。「つめたあーい!」と笑いながらこっちこっち!と手招きする。「じ、じゃあ僕も…」とターコイズ君も靴を脱ぎ捨て海へかける。「…うわー!ズボン濡れた!」とここ最近1番の笑顔をこぼす。「…フローライトはどうするの?」とアメトリンが聞く。「…僕はいいよ、寒いし」「つれないなあ、僕は行くけど。」と靴を脱ぎ走る。「え?」昔から内気でそういうことはしなかったアメトリンなのに…「冷たっ!」と笑いながら足でスピネルに海水をかける。「キャー!ちょっとアメトリン!…こうなったら私もかけちゃうからね!?」「あはは!冷た〜」3人が水を掛け合い大声で笑うのを見て、自分も行きたくなってきた。靴を脱いで砂浜に足を取られながらも歩いて3人のところへ着く。「フローライト!あんたもターゲットだよ!」スピネルが手で掬った海水を顔面にかける。しょっぱくて冷たかった。「うへぇ…海水だ……」「フローライトのそんな顔初めて見た」とアメトリンが笑う。「あ〜私、こんなことしたかったんだ!水掛け合ってさ!」スピネルが笑いながら遠くの水平線を眺める。生まれた時からずっと一緒のスピネルは、見ないうちにいつの間にか一人前の女性の顔立ちへ変化していた。でも性格は昔から変わらないから不思議だ。 僕も水平線を見る。ずーっと海を通っていくと、別の大陸へついて、また別の魔法の世界が広がっている。ぼーっとしていたらターコイズ君がぴしゃりと僕たちに海水をかけてきた。「あれ…まだ続いてますよね?」と珍しく悪戯っぽく笑っていた。僕は笑って「じゃあさっきスピネルが顔面にかけてきたから僕もスピネルに仕返ししちゃおっかなあ」海水を掬う。「うわ!逃げろ〜〜!」スピネルは全速力で逃げる。「スピネル〜逃げないでよ〜〜」僕は海水をめちゃくちゃにかける。「キャー!わぷっ」スピネルはずっこけて海水で濡れた砂へダイブする。「スピネル!?大丈夫!?」アメトリンがゆっくりと起こす。スピネルはこっちを見てにっこり笑ったと思ったら大笑いした。「ええ!?大丈夫ですか!?」「違う、あははっ、面白くて、ひいーっ」スピネルは昔から掴めない性格だ。スピネルは僕の顔を見てべっと舌を出す。「フローライト!3回顔面に水かけたらアイス奢るってのどう?」急に勝負仕掛けてくるし。まあ、でも…「…しょうがないなあ、もっかい泣かせてあげるよ」「あは!そう来なくっちゃね」燃えるからいいか。ターコイズ君とアメトリンは顔を見合わせて苦笑いした。

    ……
    このままずっと幸せが続いたら1番幸せなのに。この時間が1番幸せだから、もう誰も関わらないでほしい。もう十分だから、何も手を加えないで。
    そんな小さな願いを込めて僕は海水をかけた。


    ____そのあと、スピネルは泣く泣く4人分のアイス代を支払うことになったのは、別の話。
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    nasida_soru

    DOODLE4人組が海へ行く話です。読みにくいしすごい長いです
    初めての海水の味海というものを見たことがなかった。

    長い夏休みに入った。みんな大荷物を持って実家に帰省する。みんな笑顔で学校を出て行った。
    夏休み2日目の今日は気分転換に談笑室で趣味の推理小説を読んでいた。
    「フローライトっ♫」昔から聞き慣れた、明るい声が響く。「…スピネル?どうかしたの?」スピネルはふっふっふ〜と笑い、「じゃじゃじゃ〜ん!」と僕にある写真を見せつけた。「…?」「フローライト、海に行こう!」「海?」 海。聞いたことはあるし見たこともあるけど、テレビや写真でしか見たことがなかった。
    「今日にでも行こうよ!私も行きたいんだよぉ〜ねえフローライト〜海〜私行きたい〜〜」僕の肩を掴みぶんぶん揺さぶる。「わあ〜〜…」僕は薄笑う。 ガチャリと談笑室の部屋が開き、背の小さな後輩が「あっ」と声を上げた。「…あっ!アメトリン!ちょうどいいところに!」アメトリンは重そうな辞書を置いてスピネルの持っていた写真を見る。「あ、海だよねこれ」スピネルは「え!?行ったことあるの?!」と声をあげる。「前に一回海水を採取する時に行ったんだ。」とアメトリンはふんわり笑う。「えーっと…参考書参考書ここに置いてあった参考書は……」「お?」遠くから不安そうな声が聞こえる。「参考書……ああっ!フローライト先輩にスピネル先輩…アメトリン先輩も!?どうしたんですかみなさんお揃いで…」参考書を探していたのは後輩のターコイズ君だった。「いやターコイズ君こそどうしたんだよ!?」スピネルは速攻で突っ込む。「…あっ、えとその、深緑色の参考書ありませんでした?タイトルは忘れたんですけど…」「あっ、ここにあるよ?」僕は近くにあった参考書をターコイズ君に手渡す。「ありがとうございます!…みなさんどうしたんですか?お話で盛り上がってましたけど…」ターコイズ君はいつもの優しいはにかみで尋ねてきた。「今日海に行こう!って話してたの!」「いや僕今日行くなんて聞いてないんだけど!?」アメトリンが声をあげる。「あれ!?言ってないっけ?」スピネルがくすくす笑う。
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