なぞなぞ日曜日の昼下り。これといった用事もなく、暇つぶしにつけたテレビ番組もつまらない。
杉元は一人で暇を持て余し、隣で小説を読み耽る鯉登に話しかける。
「ねぇ鯉登ォ〜」
「ん」
「暇だから何か面白い話してよ」
「オイは今いいところじゃ。後にしてくれ」
いつもなら一緒に暇を持て余してくれるはずの恋人が、今日はつれない。
「えぇ〜。折角一緒にいるのに〜?つまんないつまんない〜!」
「なんだ唐突に…。面白い話なんてそんなに都合よく思いつくわけ……あっ」
「それだ!都合良く思いついたその話、聞きたい聞きたい〜」
「いやその…この間、たまたま聞こえただけなんだけどな…。」
歯切れの悪い鯉登の話を要約すると、先日鯉登が大学の友人たちと飲みに行った際、隣から漏れ聞こえた話で、合コンをしているグループが盛り上がって女の子達へ仕掛けた一種のアソビなのだそうだ。
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