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    sorairoiro

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    sorairoiro

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    星巡りオールキャラの本編後のssになります。
    本編、ブックレットのネタバレあります。腐要素はしです。
    捏造をしています。
    本当は本にしたいな〜と思いつつ文量足りないかな?っと思ったりしたので本ではなくこちらに載せました。いつかこれを本にしたいなーっと思います。
    タイトル名はStellaです。

    Stella 急ぎ足で静かな廊下を歩く音が聞こえる。カペラはある人物の所に向かっていた。こんなにも急ぎ足になるのは不安からだ。
     毎日訪れているドアの前に着くと一呼吸をおいてからノックをし、慌てずにいつもの口調で声をかける。
    「ベガ様、失礼します」
     そうカペラが声をかけると穏やかな柔らかい声で「どうぞ」という声が聞こえてきた。その声にカペラは心底安心をする。ゆっくりとドアを開けると声の主であるベガが揺り椅子に座りながら入ってきたカペラに微笑む。
    「おはようございます。ベガ様」
    「おはよう、カペラ。ちゃんと今日も起きていますからそんなに不安そうな顔をしないでください」
    「え……そんな顔を僕はしていましたか?」
    「ええ……大丈夫ですよ。私はもう目覚めましたから、カペラ。悪夢も見ませんよ」
    「ッ……」
     そう言われたカペラはぎゅっと拳を握りしめた。
     ずっと目覚めないベガを毎日見ては不安が渦巻いていた。いつか呼吸が止まってしまう可能性もあるのでは?このまま永遠に目覚めないかもしれないのでは?そんな不安がずっとカペラにはあったのだ。
     だから、こうやって毎日ベガの元を訪れる時には早足になり、不安のモヤモヤが心を覆いだしていた。そして、ドアを開けて揺り椅子に座って窓の外を見ているベガを見て安心するのだ。
    「……はい」
     そう返事をすればまたベガは優しい笑みでカペラに微笑む。
    「私が眠っている間に色々なことが変わっていましたね。新しい星玉の欠片の守護者達も面影が残っていますし、それぞれの王としての輝きを持っています」
    「ええ。貴方が眠りについてから色々と世界は変わっていきました。それに、星の観測者も変わっていきました」
    「そうですね。観測者がああいう風に変わるとは想像もしていませんでした。でも、私は嬉しいのです。今のエテルノの王のおかげですね」
    「僕もそうだと思います」
    「ここ最近はどの星も争いがなく平和な関係を築いているそうで私は嬉しいです」
     そう言ったベガは窓の外を見つめた――

    ***

    「〜♪」
     笛の音がピオッジャリートで賑わう舞踏会の最中に奏でられる。優しく不思議な音色を豪華な装飾が施された笛で奏で、美しい歌声を披露しているのシンカイだ。その音色を舞踏会で踊っていた人達も自然とその音色に魅了されて耳を傾けている。王座に座っているサルディニアもその笛の音に耳を澄ませる。
    「……本当にどこもなく悲しい音色が不思議で素敵だね」
     ピオッジャリートの祭りが終わるまで毎晩威厳を正していなければいけないことが苦痛であった。だが、そんな苦痛な中でも吟遊詩人であるシンカイの笛の音を聴けるのであればそれも耐えられる。そして、シンカイの不思議な感覚で話す喋り方もサルディニアは気に入っていた。 
     演奏が終わったシンカイは王座に座っているサルディニアに頭を下げる。
    「さすがだシンカイ。今年の笛の音もとてもよかった。で、今年の曲はどんなのだい?詳しく教えてとくれ」
     初めて舞踏会でシンカイの音色と唄を聴き心を揺さぶられ、面白い特技を持っているシンカイをサルディニアは側に置いていた。
     そして、サルディニアが質問したことにどう返答するのかも楽しみの一つだ。
    「……ごめんなさい。今年もわかりません」
     そうシンカイが返答をすれば周りは一瞬シンとなるが、サルディニアはふふっと笑いだす。
    「ははは。今年もかい?ふふ、まあいいよ。やはり君は面白いね。さあ、まだ舞踏会は終わってないからみんな楽しんでいってくれ」
     サルディニアの掛け声と共に舞踏会はまた賑やかになっていく。
    「……黄色ですね」
    「ん?なにが黄色なんだい?」
    「サルディニア王は黄色です」
    「俺が黄色?ふふ、髪色の話とかではなさそうだ。また君は不思議な事を言うね」
    「そうですか?黄色だと思ったので」
     きょとんとした顔をしたシンカイを見てサルディニアはまた小さく笑う。
    「ふふ、君は本当に面白い。なのに、吟遊詩人としての腕前は私が出会った中では一番だ。これからと私の傍でその笛の音を聴かせておくれ」
    「王がお望みでしたら」
    「ああ、これで毎年苦痛だったピオッジャリートが楽しみの一つになったよ。そうだ、あとでまた何か唄を歌っておくれ。俺がリクエストをしてもいいか?」
    「はい。好きに歌わせてもらいます」
    「はは、それじゃあリクエストの意味がないじゃないか。まあ、俺はシンカイの唄ならどんなものでも好きだから君に任せるよ」
    「褒めてくださってありがとうございます」
     少しズレたシンカイとの会話にサルディニアはまた笑っていた。

    ***

     船で星々を巡って商いをしているバースト・ロアーの人達は忙しそうに船内を走り回っていた。今はベスティアにあるダダンの港に船を停めている。
    「リーダ!次はどこに運びましょうか」
     そう言われたコーダは書類を持ちながら振り返る。
    「それは船の倉庫の方に運んでくれ。次の星でその荷物を取引先に渡すからな。あと次の客はちょっと煩いから気をつけろよ」
    「了解です!」
     コーダの指示を聞いた男は大きな荷物を持って船の倉庫に急ぎ足で歩いて行く。
    「ふー……あの荷物の相手はお得意様だけどけっこう煩いから本当に気をつけないとな」
     溜息を吐いていたコーダは自身の仕事も少し片付いたので一度休憩をしに外に出ることにした。
    「おーい!その荷物を運び終わったら全員休憩をしていいぞ。オレは外にいるから何かあったら呼んでくれ」
    「了解しましたー!!」
     元気な返事を貰ったコーダはそのまま船の外に出る。船内から出ると出迎えてくれているように潮風が優しくコーダに吹く。
    「んー……やっぱり港の風は気持ちがいいな」
     ぐーっと伸びをしたコーダは太陽がギラギラとしている空を見上げた。雲ひとつない今日の空は気持ちがよく、あのまま船内にずっといるのは勿体ない。頭を巻いていた黄色の布を取り、艶やかな黒髪が潮風に揺れた。
    「とりあえずその辺で何か買って休むか」
     そう一歩踏み出そうとした時、大きな声と一緒にポンッと言うには強い力でコーダは肩を叩かれた。
    「コーダ!!」
    「ひぃ!?」
     驚いてしまったコーダは耳が飛びててしまい、頭を押さえながら急いで後ろを振り返った。
    「だ、誰だ!?」
    「あ、悪い悪い!俺だよ俺」
     オレンジ色のフードを深く被っていた男がフードを脱ぐとコーダは呆れた顔をする。
    「……アンタかよ。ファング」
    「あはは!俺だよ!驚かせてすまない。まさか驚いて耳が出るとは思わなかったからな」
    「ぐっ、アンタのせいで耳が出たんだよ」
     昔よりは耳が出なくなったがこうやって不意打ちをされると出てしまう。コーダは急いで出てしまった耳をしまった。
    「ふー、やっとしまえた。で、アンタは何でここにいるんだ?王様業で忙しいはずだろ?」
    「ああ、少し落ち着いたから街の人達を見に来たんだよ。困っていることはないかってね。俺は、皆と仲良くなりたいからさ」
    「アンタそれ昔から言ってるよな」
    「ああ、これは俺の信念みたいなものだから。コーダこそ忙しいだろ?」
    「まあな。誰かさんが王様ってことを隠してたし、急に指名をしたからな〜」
    「ッ……あははは。すまん」
    「笑ってるなよ。はぁー……まあ、久しぶりに会えたけど元気そうでよかった」
    「そっちこそ元気そうで安心した」
     ファングをコーダを見た後にバースト・ロアーの方に目線を移した。王でありながらも隊商のリーダをしていたファングにはあの船での思い出がたくさんある。コーダと出会ったこともその一つだ。
    「そういえばコーダはどこかに行く予定だったのか?」
    「ああ、休憩をしようとしてたら思ってな。乗組員にもちゃんと休憩をするようには行ってきてるからそろそろ出てくるやつもいるんじゃないか?」
    「お!じゃあ、久しぶりに挨拶でもするかな。みんな驚きそうだが」
    「アンタならみんな大歓迎だよ。……まあ、オレもだけど」
     照れながらそうコーダかボソッと言うが、しっかりとファングにはその声が届いていた。
    「!……そうか!それは嬉しいな。コーダとも色々な星を巡った仲間だし思い出もたくさんあるし!」
    「そうだな。オレの父親が亡くなってからはアンタやバースト・ロアーの乗組員と一緒にいることが多くなったし、思い出も色々あるよ」
     コーダは後ろにある船を振り返りながら懐かしい思い出を見るように優しく見つめた。その表情を見たファングも口元を緩める。
    「よし、なら今から休憩に入る乗組員達と一緒に食べるか!新しい思い出作りだ」
    「いい考えだと思うけどアンタが急に現れたらびっくりしそうだな」
    「そうかもしれないな。ほら、コーダ船に行くぞ」
    ファングはコーダの首に腕を回すとそのまま船に歩いて行く。
    「……ったく、アンタは本当に昔から強引だな」
     出会った日のことを思い出しながらコーダも無邪気に笑った。

    ***

    「――チェックメイト」
     自信満々にカーネリアはそう声に出した。目の前にいるラズは眉を寄せてどうにかこのゲームを勝てないか真剣に考えていたが、どうやらこの勝負はカーネリアの勝ちのようだ。カーネリアが掛け声と共に置いた駒はクリスタルラビットの形をしている。
    「ッ……参りました。王」
    「おいおい、私はもう王ではないぞ」
    「す、すみません……なかなか呼び方が抜けなくて……」
     謝るラズは以前のように目元を覆う格好をせずに、綺麗な水色の瞳が申し訳無さそうにしている。
    「まあ、お前はずっと私の側にいたし、一番名前を呼ばれたかもしれないな」
     懐かしさに浸りながらカーネリアは窓の外を見ながら微笑む。庭にある木の枝を風が揺らしていた。
    王位を退いた後はこの田舎の屋敷でのんびりと過ごしている。王座にいた時とは違い穏やかな時間の日々が流れており、あの忙しく窮屈な場所が時折懐かしく感じてしまう。
    「どうしましたか?」
    「……いや、こういう日が送れるようになるとは思っていなかった。ずっと私はあの王座に座って日々を生きるのだと幼い頃から思っていたからな」
    「ですが今も民は復位を臨んでおられると耳にします」
    「!……そうか。民にそう思われているのは喜ばしいことだ。こんな私をまだ王にと求めてくれているのが嬉しいな」
    「そんなと言わないでください!カーネリア様はずつと民の為に精進してこられました!」
     椅子から立ち上がったラズが興奮気味に言うとカーネリアは瞳をビー玉のように丸くする。
    「ッ!……大声を出してしまい申し訳ありません」
    「あ、いや。お前がそんなにムキになるとは思わなかったんだ。そう言ってくれる者が近くにいることも嬉しいからそんな顔をするな」
    「……カーネリア様」
    「なんだ?」
    「しつこいと思われますが、私はカーネリア様が王座にまたつくのを望んでいます。貴方は素晴らしい王でありましたから」
    「素晴らしい、か……でも私は過ちを犯しかけたがな」
     カーネリアは目を伏せてあの時の事を思い出していた。願いの為とは言え、世界を危機に陥れようとしたのには変わりはない。
    「それは!!カーネリア様が全ての幸せを願ってからこそです!……それなら私も……幼い時に貴方に……」
     そこでラズは言葉を詰まらせてしまう。何を言いたかったのかカーネリアには分かり、カーネリアはそっとラズの頭を優しく撫でた。ラズは驚いたように瞳をビー玉のように丸くし、カーネリアを見る。
    「……もういい、ラズ。色々はあったがまたコーダにも会えた。そして、たまにはここに来て一緒に話しをしてくれたりチェスもしてくれる。いい友人になれたと私は思っている。それに今ならお前とも主従だけの関係ではなく……友にもなれると思うんだ」
    「ッ!……カーネリア様。……わ、私でいいですか?私を友に……」
    「私の友が誰がいいのかも私が決める。もし、ラズが嫌でなければの話だが」
    「……友がどういうのか私にはまだうまく理解が出来ていませんう、嬉しいとは思います」
    「はは、ラズのそんな顔を見たのは初めてかもな。お、そろそろコーダ達が来るぞ。今からラズを含めた友人達と遊ぶのが楽しみだ。今日のチェスも私が勝つぞ」
     そうカーネリアが言うとラズも口元を緩めて嬉しそうに微笑んだ。

    ***

     クナイに付いた血を払ったエリンは、ふーっと息を吐く。後ろを振り向くと中庭を見ているオライオンの姿が目に映る。
     何かを思い付いたのかエリンはいたずらっ子な顔をしてオライオンの背中にとんっと体を預けてみた。重みを感じたオライオンは眉を寄せながらエリンの方に目線だけを向ける。
    「……おい、なんだ」
    「んー。ちょっと休憩」
    「何 故私に寄りかかるんだ」
    「えー。いいでしょ?せっかく広い背中があるんだから〜」
    「重い、どけ」
    「ひどいなー。僕重くないよ?」
     エリンはケラケラと笑いながらそのままオライオンの背中に体重をかけたままだ。城内に入った刺客をエリンとオライオンが処理をし、衛兵に刺客を引き渡した。そきて
    「休憩ならその辺に座ってしろ。私は忙しいだ」 
    「もーそんなに怒らないで。ほら、王様も少しは休憩をしないと倒れちゃうからさいいでしょ」
    「なにがいいんだ」
    「そう言いながらもほら今だってどかないでいてくれるし?いや〜王様は優しいね!ケーキのように甘い時がある」
    「……おい、貴様。首が繋がっていたければ黙っていたほうが身の為だぞ」
    「首がいなくなる前に逃げるから大丈夫だよ〜」
    「貴様と会話をするだけ無駄な気がしてきたな。本当にどけ。私はこの後も執務室で仕事をする」
    「……ねぇ、王様。そんなに頑張ってると本当に体を壊しちゃうよ」
    「……それぐらい自分で管理出来る」
    「えー!あんなに目元に隈を作ってるのに!?」
     オーバーリアクションをしたエリンにオライオンは溜息を吐く。
    「いちいち煩いぞ」
    「だって、王様が倒れちゃ困るからね。家臣も僕も民も」
    「私はそんなに弱くない」
    「もう頑固だな〜」
    「……約束があるからな」
    「……え」
     先程までふざけていたエリンは言葉を詰まらせ、瞳を見開く。
    「貴様とあの夜に交わした約束がある。それを成し遂げねばならない。いや、約束もそうだがそれが私の願いでもあるからな」
    「ッ……本当に君は変わってるな」
    「なら、自分の為に生きろ」
    「あはは、僕は自分の為に生きてるよ?だから、君を……王様を選んだんだ」
     そう嬉しそうに言いながらエリンはオライオンの背中から体を離した。
    「それなら仕方ないね!今から頑固な王様の為に僕も一緒に起きて仕事を見守ろうじゃないか」
    「……貴様がイタラズをしなければ早く仕事も片付くと思うがな」
     二人の間を夜風が抜け、銀色の髪と緋色の髪を揺らす。

    ***

    「うう……つ、疲れた」
     机にうつ伏せになったホープは疲れ切った声を出した。エテルノの王になってから日々業務に追われている。それに最近では以前いた臣下達が王宮に戻ってきたので以前よりも国政なども安定していきていた。
    「はぁ……コーダからも最近連絡ないなぁ。忙しいのかなー」
     よくコーダからはエテルノの市場が活気づいたと言われている。それは王となったホープとしては嬉しいことであり、民の生活が豊かになっていっていることが嬉しかった。
    「……最近は会議も多くなったし、見なきゃいけない書類もたくさんあるし……はぁーカースと話したいな〜」
     カースとは色々とあったが今は、一緒に王宮で暮らしている。カースは千年以上も生きてきた為、ホープや臣下が知らない事もエテルノの歴史にも詳しくホープの育ての親でもあるカースは臣下達からも一目置かれている人物になっていた。王業が忙しく最近は一緒にいれる時間も少なく、ホープはたまに寂しさを覚えていた。それでも食事の時は一緒に食べて、他愛もない話しをしながら日々を送っている。
    「……カース、ずっと僕の側にいるけど……それってカースは幸せかな」
     たまにふとホープは考えてしまっていた。カースの幸せはなにか、ずっと自分の側にいたままでいいのか、それを考えてしまうのだ。
    「カースは……どう思っているかな」
     疲れた顔で机にホープが伸びていると、コンコンと誰かがドアをノックする。
    「ホープいますか?」
    「ッ!?カース!?いる!いるよ!!」
    「失礼しますね――って、ホープどうしたんですか?そんなに笑顔で」
    「今、すっごくカースと話したかったからさ!!」
    「え、何かあったんですか?」
    「あ、いや困ったこととかじゃなくてこうたまには息抜きというか、カースとお話しをして癒やされたくて!カースといるのが僕大好きだから」
    「ふふ。私で癒やされるなんてホープぐらいですよ」
    「癒やされるよ!だってカースは僕の家族だし!」
     にひっと笑ったホープをカースは慈しむように見つめた。カースが生きた今までの時間に比べればホープと一緒に生きた時間は僅かしかない。
     でも、その時間の中でホープの存在はとても大きく、大事な存在になっていた。ずっと側で見守ってあげたいとそう思える大事な子だ。
    「……ふふ、ありがとうございます。ホープ」
    「ね、カース!これからは僕らと同じ時間を生きるよね?だから、決められた残りの時間しかないと思っだ。だから、カースにとってこれからの時間が幸せであってほしいって思うんだ」
    「幸せですか?」
    「うん!だから、やりたいこととか何かあったらカースの好きなようにやってみてよ!僕は昔みたいな子供じゃなくて王様だから大人だから手はかからないからさ」
     そう言われたカースは寂しく感じてしまった。子供の成長は嬉しいが親離れをしてくると寂しくなるのは世間一般的な親の心境なのだろう。
    「……ありがとうございます。ホープ。でも私の幸せはもうあります」
    「え?」
    「あなたと一緒に生きることです。有限の時間の中で私はあなたと一緒に歳をとって生きることを決めました。とても幸せなことです。一緒に歳をとりながらあなたのこれからの成長も見ていけますから。」
    「ッ……カース」
    「ほら、王業も頑張ってください。後であなたが好きだったら料理を作ってきますから」
    「うん!」

    ***

     ――窓から視線をゆっくりとカペラに戻したベガはまた優しく微笑む。
    「今日もまた星達は日々を巡って精一杯生きています。護り人としてその行く末をこれからも見守っていきます。カペラ、これからもよろしくお願いしますね」
    「……はい、ベガ様。貴方の優しい願いが叶いますように私も願います」
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