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    れある

    @Macaronyouzitu

    プロセカのニーゴが好きです
    絵名、瑞希最推しです
    小説を書きます(たまに絵も)
    依頼受付中です(受けてみたい…!)
    ちゃんと書ききった二次創作はピクシブにあげることの方が多いかも
    よろしくお願いします

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    れある

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    神山高校に参観日があれば…
    気が向けば続き書きます
    カプなし

    #小説
    novel
    #プロセカ
    Project Sekai
    #絵名
    #東雲姉弟
    shinonomeSisters
    #東雲絵名
    ShinonomeEna
    #東雲彰人
    akitoHigashiun
    #彰人
    akito
    #青柳冬弥
    fuyuyaAoyagi
    #冬弥
    touya
    #神校
    #参観
    #プロジェクトセカイ
    projectSekai

    神山高校の参観日 とある日の神山高校の昼休み。いつもよりずっと、皆はざわざわとしていて、落ち着きがない。そしてしきりに廊下へと視線を投げる。
     その理由は簡単だ。今年初の参観日だからだ。
     斯く言うオレは別にいつも通りだ。親には参観日の事なんて言ってねえし、誰も来ないのは分かってるからだ。
     そもそも、高校にもなって親に授業を見られるとかイヤに決まってる。
    「彰人、どうかしたか?」
     立ったまま考えていたオレの思考を、聞き慣れた相棒の声が遮断する。
    「……いや、皆浮き足立ってるなーって思った。冬弥のとこは……来ねえか」
    「一応日程は伝えたが、忙しいだろうしな」
    「言ってるだけ偉いなお前。オレは言ってすらねえよ」
    「そうか。……ところで彰人、もう授業開始2分前だ。教室へ戻った方がいい」
     時計へと視線をやると、確かにその通りだった。
     参観は5限と6限。教室の後ろに数人の親が居る。……ギリギリ教室に駆け込むのもカッコ悪いか。
    「そうだな、帰ることにする。じゃあ、また放課後な、冬弥」
    「ああ。またな、彰人」
     オレは別れを告げ、教室を後にした。



     その日の5限は数学で、普通に過ぎた。
     今は休み時間だ。
    「なぁ彰人ー、母ちゃん来てんだけどー」
     友人が怠そうに声をかけてくる。
    「紙渡すからだろ」
    「違えって、俺は渡してない。なんか誰かの母ちゃんが連絡したらしいんだよ」
    「……それはご愁傷さま」
     自業自得でないのなら、それはもうどうしようもないと思う。
    「あーマジで帰りてえ」
     そう言って友人は、廊下に目を向けた。
     そして、目を丸くして、オレを見る。
    「なぁ、アレ! 誰かの姉弟なんじゃね? ってここ入ってきてる、誰の姉ちゃんなんだよ」
     そこまで言うので無視は出来ない。オレは友人の指す方を向いた。
     そして、硬直する。
    「は……絵名?」
     信じたくなかったが、こっちに視線を寄こすのは間違いなく絵名だ。
    「え、何だよ知り合いか?」
     呑気にそう言う友人。
    「知り合いも何もオレの姉だ」
    「え? え、おまえの姉ちゃん!? あんな美人なん!?」
    「うるせぇから声抑えろ」
     慌てて止めたが、時すでに遅し。
     絵名はこっちに近付いてくる。
    「初めまして。彰人の姉の東雲絵名です。これからも彰人の事、よろしくね」
    「は、はい! えっと、俺は……」
     友人は明らかに嬉しそうに、自己紹介までしだす。
    「……何で絵名がいんの? 忘れ物でも取りに来たのか?」
    「この間学校で、今日が参観って聞いたの。どうせあんたの事だし、誰にも言ってないだろうなと思って、来たの。今日は早く起きたから」
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    DONE鶴丸さんの魔法の袂(漫画まとめ壱[https://www.pixiv.net/artworks/79053351]収録)
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