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    tyoko54_OPhzbn

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    tyoko54_OPhzbn

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    🧪夢。病んでる。🧪的には通常運転

    その顔、その声。「まったく、一々、細かく報告しやがる」
    悪態をつきながら、その男……シーザー・クラウンは床を滑るように歩いていた。
    「海王類の1匹2匹が出ただけで、大騒ぎしやがって」
    仮眠を邪魔された、と欠伸を噛み殺しながら研究室に戻る。
    先程まで自分が寝転がっていたソファの上に、誰かが寝転がっていた。
    「おいおいおい、この後に及んで誰が、まだ邪魔……を?」
    すやすやと寝息を立てていたのは、🌸だった。
    シーザーが布団がわりに掛けていたタオルを握りしめて、眠っている。
    机を見れば、ポットとティーカップ。茶菓子が置いてあった。
    「……」
    つまりは、シーザーの為にティーセットを持ってきたはいいが、研究室の主人が居らず
    ソファで座って待ちくたびれ、眠ってしまった。そんな所だろう。
    おれ様は、モテモテか? と、また湧き上がる欠伸を噛み殺し
    🌸を起こそうと近づき顔を覗き込めば、瞼がピクピクと痙攣していた。
    (夢を見ているのか……)
    よくよく見れば首にうっすらと汗をかいている。
    どちらかといえば、寒い部類に入る研究室でじっとりと汗をかいているという事は
    悪夢でも見てるんだろう。
    (あー……職業病だな……)
    じっくり観察してしまう自分の目を、手で覆い、んべーっと下瞼を伸ばす。
    「…シー、ザー」
    「ん?」
    名前を呼ばれる。
    苦しそうな吐息混じりのその呼び掛けに、シーザーの腹の底からじっとりとした感情が沸く。
    「どうした?」
    握りしめているタオルを取り去り、その手に自分の手を滑り込ませる。
    ぎゅっと握る小さな手もほのかに汗ばんでいた。
    「シー、ザー……」
    「あぁ、おれ様はココだぞ、🌸」
    起こしてやればいいものを、そうせずにシーザーは愉快そうに笑う
    「もっと呼べ、名前を、ほら、 どうだ?」
    催促するように手を握り返してやれば、また口からシーザーと言葉が漏れ出る。
    あぁ、なんて甘い響きだろうか。
    自分の事を慕う人間が、苦しみながら自分の名前を呼ぶ響きほど甘い響きはない。
    特に、愛している人間のものなら尚更だ。
    「……あ、れ、シーザー……?」
    うっすらと開いた虚な目は、シーザー見上げる。
    「おお、起きたな? シュロロロ。魘されてたぞ」
    パッと手を離し、戯けたように言ってみせる。
    焦点があった目で、呆けたようにシーザーを見ていた🌸は、ハッとしたように身体を起こした。
    「寝ちゃってた! シーザー、ごめんなさい! 邪魔しちゃった?」
    「いんや?」
    床に落としたタオルを拾いあげ、🌸に渡す。
    「そんなに眠たいなら、おれ様が一緒に寝てやろうか?」
    「え! あ、それは!」
    ちょっと、大丈夫、…! とブンブン首を振られてしまう。
    「冗談だ。おまえと寝ても楽しくねェよ」
    それより、と机の上のティーセットを指差す。
    「茶、冷めちまったみたいだぜ?」
    「あ、!」
    バタバタと慌ててティーセットを取り上げて淹れ直してくる!とタオルを持ったまま
    部屋を出て行く姿に、シーザーはしばらく笑った後、
    先程の魘された🌸の顔を思い出す。
    「あぁ、イイ顔だった」
    いつか、自分の手であの表情に堕としてやろうと。
    両手を縛り付け、身動きを取れなくして、許してほしいと懇願するように自分の名前を呼ばせてやろうと。
    「シュロロロ」
    あぁ、あぁ、その日が待ち遠しい。
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