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    tyoko54_OPhzbn

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    🌸▶︎ソナーマン

    続きものになってきた。

    太陽さんさん潜水艇、ポーラータング号は陽の光を浴びて海上で浮上していた。
    甲板では何人かのクルーが日光浴をしたり、潮風を浴びたりと自由に過ごしている。
    そんな船内にはこんな声が響き渡っていた。
    「「太陽を見てみたい〜〜!?」」
    ペンギンとシャチは食堂で🌸とトランプで遊びながら話していたが、
    🌸がポツリと言った言葉に顔を見合わせた。
    「う、うん」
    「🌸って本当に太陽見たことないんだな」
    「故郷にいた時も見たことねェの?」
    首を横にふる🌸に、シャチはへーっと頬杖をついた。
    「でも、よぉ。🌸は太陽光が苦手なんだろ」
    🌸の種族は地下で暮らす種族だった。
    暗がりが得意な代わりに強い光が苦手なのだ。
    「キャプテンも言ってたけど、肌も色素が薄いから日光にあたるべきじゃないって」
    「そうだよねぇ…」
    2人の言葉に落ち込む🌸を見て、シャチは腕を組んで考える素振りを見せた後、ぱっと顔をあげた。
    「じゃあさ!おれらと一緒に見ようぜ!」
    「えっ」
    「それいいじゃん!」
    「そうしようぜ!」
    ペンギンも同調して身を乗り出す。
    「キャプテンに、なにか言われないかな……」
    見たいと言ったのは自分だが、ローが許すだろうか。
    ハートの海賊団に入ってから、立ち寄った島も海上で浮上した事もあるが、昼間にポーラータングから出たことはない。
    「大丈夫だって!絶対バレないようにするし!!」
    「そうそう!おれらがついてるしさ!!それにもし怒られたらおれらも一緒に謝るから!」
    「……ありがとう2人とも」
    嬉しくて思わず笑った🌸の顔を見たシャチとペンギンは目を見合わせた。
    ((かわいい))
    この笑顔が見られるなら多少のリスクなんてどうという事はない。
    「そうと決まれば早速行こうぜ!!」
    「今すぐ行こ!」
    勢いよく立ち上がったシャチとペンギンに続いて🌸も席を立った。

    ***

    「ダメだ」
    甲板に出ようとした3人はあっという間にローに止められた。
    「「バレたーー!」」
    甲板へ続く部屋では、ちょうどローが本を読んでいのだ。
    扉、一枚隔た先は、日光のある甲板だというのに、なんと高い壁だろうか。
    しかしそんな事で諦めるわけにはいかないのだ。
    「キャプテン、お願いします!少しだけ、ほんの数秒でもいいんです!!」
    「太陽見てみたいです!」
    「おねがいしまぁああああっす!!!」
    3人は必死になって頼み込むが、ローは冷たい目線で3人を見渡しから
    もう一度「ダメだ」と告げる。
    肩を落とし「ダメだって…」「戻ってトランプの続きしようぜ…」「キャプテンのケチ」とぐちぐちいう3人にローは、ため息をはく。
    「そのまま出るのはダメだと言ってるんだ」
    ローは平たく丸いケースを🌸に差し出した。
    「日焼け止めをしろ、帽子をかぶれ。サングラスは……してるな。その上でつなぎの袖はきちんと下ろせ」
    「キャプテン!」
    日焼け止めを受け取った🌸は嬉しそうに頭を下げる。
    「ありがとうございます!」
    目を輝かせる3人を横目にローは再び本を開いた。
    「帽子はおれの貸してやるよ」
    早速、顔に日焼け止めのクリームを塗る🌸に、シャチは自分の帽子を被せる。
    「ところでキャプテン、日焼け止めなんていつから持ち歩いてるんすか」
    不思議そうに聞くペンギンに、チラリと視線を向け「さぁな」と本に視線を戻す。
    「よし、できた!」
    🌸が準備を終えると、ペンギンとシャチは悪戯っ子のような笑みを浮かべ、🌸の為に扉をそっと開く。
    眩しい光。
    甲板に出たシャチとペンギンに続き、少し目を細め踏み出した。
    「……あか、るい!」
    サングラス越しではあるが、明るく暖かい風に🌸は感動したように両手を広げる。
    「これが、太陽!」
    「この船に来た時も、夜だったしな」
    今にも跳ねて喜びそうな🌸をみて、シャチは笑いかける。
    「よかったな〜」とペンギンもつられて微笑む。
    開けっぱなしの扉の向こうから、ローが「長くはいるなよ。肌にも目にも悪い」という注意に
    「はい!」と🌸は元気に返事をした。
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