Recent Search
    Create an account to secretly follow the author.
    Sign Up, Sign In

    tyoko54_OPhzbn

    ☆quiet follow Send AirSkeb request Yell with Emoji ❤ 🌊 🎉 👼
    POIPOI 33

    tyoko54_OPhzbn

    ☆quiet follow

    🧪夢。🌸の看病。

    「何がどうなったらそんな高熱出すんだ」
    「……ごめんなさい」
    ベッドに横たわり、はぁはぁと息をしながら🌸はシーザーを見た。
    「解熱剤だけもらうよ、あとは自分で」
    起きあがろうとするが、うまく体持ち上がらない。
    その様子をみて、シーザーは大仰にため息を吐くと、解熱剤のアンプルをおった。
    「熱でバカになっちまったか? 自分で何かできるような体調か?」
    注射器に解熱剤を吸わせてから、力が入らない🌸の腕をとる。
    「……ごめん」
    腕にちくりと痛みを感じてから、申し訳なさそうに目を閉じた。
    「寝ろ。今日一日は休んでろ」
    「……はい…」
    🌸が目を閉じるのを見届けると、シーザーは部屋を出た。

    ***
    「おい、🌸、薬品棚Aの……チッ」
    しばらく研究室で、薬品の調合をしていたシーザーは舌打ちをした。
    🌸は寝込んでる真っ最中だった。
    「ったく……」
    苛立たしげに頭をかくと、シーザーは防護服を脱いで部屋を出る。
    向かう先は、🌸の部屋だ。

    ***

    ドアを開けると、🌸のベッドにモネが腰掛けていた。
    「あら、M」
    「モネ。なにしてる?」
    「見ての通り、看病よ」
    モネが羽根で示すと🌸の頭に氷嚢がのせられていた。
    「可哀想な程の高熱ね」
    わたしまで溶けてしまいそう。と冗談めかしていう
    「お前には関係ないことだ。帰れ」
    しっしっと追い払うように手を振ると、モネは不機嫌そうな顔になる。
    「なにそれ、失礼じゃない?」
    「いいから、出ていけって言ってんだよ!」
    声を荒げると、モネは少し驚いた顔をした。それからすぐに表情を変える。
    「ふぅん。そんなこと言うならもう知らないわ」
    「ああ、勝手にしろ」
    「ええ、勝手をさせて貰うわ。お邪魔しました」
    わざとらしく一礼すると、モネは扉を閉めた。
    2人になった部屋で、シーザーはため息をつく。
    「ったく、世話焼かせやがって」
    悪態をつきながら、シーザー🌸をみた。相変わらず🌸は苦しげに呼吸している。
    ベッドの端に腰を下ろして、🌸の手をとり脈を測る。それから、そっと指先で頬を撫でる。
    「……お前がいねェと仕事がすすまねェだろ」
    静かに言いながら、そのまましばらく頬に手を当てていると、「シーザー?」と弱々しい声がした。
    「シュロロロロ、あぁ、おれだ。どうだ?具合は?」
    わざとらしく救世主スマイルを見せると、🌸は「それ、やめてよ」と笑う。
    「さっきよりだいぶ楽だよ。ありがとう」
    「あァ、気にするなって」
    シーザーは🌸の額に自分のそれをコツンとくっつける。
    「熱上がってんじゃねェか……。薬飲むか?」
    「うん……」
    シーザーは錠剤を渡すと、水差しを手に取りコップに注ぐ。🌸の口元に持っていき飲ませようとするも、うまくいかない。
    見かねたシーザーは🌸の顎を掴み、固定させると水を飲ませた。
    「……ありがと」
    恥ずかしそうにする🌸を見て、シーザーは目を細める。
    「いいから、寝てろ」
    「今日の、シーザー優しい」
    「おれ様は、いつも優しいだろうが」
    「……うん」
    「……昨日は悪かったな」
    「なにが?」
    「外で作業させちまった……」
    極寒の研究施設の周りで作業を頼み、そのせいで熱が出た。
    「謝るなんて、シーザーっぽくないよ」
    「おれを何だと思ってやがる!」
    噛み付くみたいに言うシーザーを見て、🌸はふふっと笑った。
    「……とにかく寝てろ」
    手で目を覆ってやりながら、シーザーが立ち上がる。
    🌸はそのヒラヒラの白衣の裾を掴んだ。
    「……もう少しだけ、居て」
    「……あーあ、わーかったよォ。この天才のおれ様の時間を奪うんだ。後で礼はきっちりしてもらうぞ」
    そう言いながらベッドに座り直すと、🌸は裾を握ったまま、寝息を立てていた。
    「全く、ガキじゃあるめぇし……」
    悪態をつきながら、シーザーはしばらく🌸の寝息に耳を傾けていた。
    Tap to full screen .Repost is prohibited
    🙏💞💞💞🙏☺💞💖❤💖💖❤👏💖❤❤💖🙏👏💖💯
    Let's send reactions!
    Replies from the creator

    recommended works