リンゴが好きな人に悪い奴はいないと思うから ゴルトオールの城下町には、ゾンビドールの子供三人と、一人の吸血鬼の少年が住む家があった。
そんな家にある日、赤い頭巾が目立つウェアウルフのキュオーンが、ゴルトオールの西にある森からはるばるとやってきた。
「ふん……まだいないじゃないか」
「遊びにいらっしゃったのはいいですが、三人は買い物に出かけてしまいまして……その、キュオーンさんはあの子たちと時間を決めたりはしたんですか?」
吸血鬼の少年エウ・エウは、キュオーンを家の中に招いて聞いた。
ブレラ、エイダ、ルチアの三人は揃って家に戻っていなかった。
「いや……特に」
「そうですか。まあ、三人ともすぐ近くの雑貨屋さんに行っただけのようなのですぐ帰ってくるでしょう。それまでゆっくりしてていいですよ」
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