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    さくみ

    @poisaku393

    随時ラクガキか小説更新。大分やりたい放題。なお、勝手に消すことあるます。気に入った、刺さったものあればリアクション、感想等どうぞ🌠

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    さくみ

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    彼女なんだから泊まりに行きたいなら受け入れなさいよ、なんて。
    鋼メンタルの別サイド

    ハニートラップなんてまだ無理すぎる「えー!明日からの夏休みの間に彼氏んち泊まるのきゃー♡」
    「じゃあもう決定じゃない!」
    クラスメイトの友達達からはこういう話がよく出る。
    「めちゃくちゃにされちゃうじゃなーい!」
    「やっだ、止めてよ恥ずかしいじゃん!」
    「ね、未夢ちゃんは?彼氏んち泊まる事ある?」
    「えっ…いやーわたしはー…」
    「これを機にお願いしてみたら?彼氏になら甘えたい事あるでしょ?」
    甘えたい事か…まぁ、ない訳じゃないけれど。自分から甘えるって事はまだ何か慣れないなぁ。やってみた所で彷徨の事だから動じなさそうだし、という恥ずかしくてそんな簡単には出来ない。
    「ハニートラップってやつよ!」
    「は、ハニートラップ…」
    「有効的なのは、やっぱり彼氏のベッドに寝っ転がっちゃえばいいんだよ」
    そもそも、泊まりって言っても、必要性は今ないんだよね。でももし、泊まりたいって言ったら「いいよ」って言うのかな?そんな話があって夏休みに入る。
    ━━━━━━━━━━━━━━━
    「泊まってもいい?」
    「えっ」
    パパとママが仕事で不在、宝晶おじさんも出掛けていない。夏休みの宿題持って彷徨んちは流れのようなもの。その間に、あの時友達と話した事を話してみた。
    「泊まり?」
    「ダメ?前一緒に住んでたことを考えたら楽勝でしょう?」
    「楽勝って…あん時は…」
    「じゃ、ちょっと準備して来る!」
    あの流れは何か微妙な反応だったな。でも、今回に関してはただ泊まりたいって訳じゃない。『ハニートラップ』の単語が頭に浮かぶ。いやいやそんな簡単に出来る物じゃない。でも、勇気は必要だよね。
    自宅に戻って泊まりの準備を進めてまた戻る。そのまま夕飯前にお風呂を借りた。
    多分、あれは泊まりには同意しなさそうな感じだ。無理やり事を進めたものの、追い返しはしなくとも、よそよそしくされそうな気がしてならない。
    「お風呂ありがとーあれ…」
    以前使わせて貰っていた客間に布団が敷かれてある。これは、確定だ。致し方なくって感じの。
    「この部屋使ってた部屋だから自由にしていい、ぞ?」
    「え、あー…彷徨の部屋は、やっぱダメ、だよね?」
    「えっ。何で、おれの部屋?」
    「友達が彼氏さんのお部屋に夏休み泊まりに行くんだーって言ってて……か、彼氏のお部屋でお泊まりって、何かいいなぁって……ダメ?」
    うわぁ…形容しがたい顔をしている。絶対断られる。
    「わかった」
    え、本当に
    「わーい♡」
    「………はは」
    まさかいいって言うとは思わなかった。なんかどこかちょっと微妙な感じにも見えたけどいいよね!
    ━━━━━━━━━━━━━━━
    彷徨の部屋で過ごして数時間。
    ヤバい、わたし、眠い。まだ粘りたいのに睡魔がドンドン流れて来てる。それに気が付かれた。
    「先に寝てていいぞ?おれまだもうちょい見たいから」
    うっ…やっぱり気付かれてる。せっかく彷徨の部屋なのに、ダメだ限界だ。ハニートラップなんて上級者な事わたしには無理だ。
    「う…ん…そうするぅ…」
    ふらふら立ち上がって布団にダイブ。よく見なかったけど。
    「えっ、ちょ!」
    「んー…?ふふ、あー…彷徨の匂いするー…」
    ダイブした布団は彷徨のいい匂いが詰まったような、安心する匂いが溢れている。
    「ぎゅって…して貰ってる、みたいー…」
    気持ちいい。
    「彷徨もー…寝よ?」
    呼んだつもりだったけど、ここでわたしのスイッチ
    瞬く間に切れてしまって、どうなったか分からないまま朝を迎えた。
    ━━━━━━━━━━━━━━━
    翌朝目を開けると、彷徨が目の前で眠っている。狭い布団にまさか2人で寝てたの軽い所じゃなくて大パニックになった。そんなことお構い無しの彷徨がようやく目を開け始めて、バッチリ目が合う。
    「え……………?」
    「…おはよ?よーく眠れましたか…?人の布団でぐっすり眠ってくれましたね」
    「あ、あ…の…わたし…なん、で…?」
    「おれもビックリ…ですけど?」
    わたしが昨日真っ先にダイブした布団って…彷徨が使ってる方だった?布団なんてよく見てなかった。
    「近いなー…」
    「ひょあー」
    シングル用に2人が無理やり横になってるから近いに決まって、て1日一緒に寝ちゃうって有り得ない!こちらはもう色々とキャパオーバーになっているのに相変わらず余裕な彼氏。
    「何もされなかっただけ有り難いと思えよ?」
    「何もって…何?」
    確信的に何か知ってるに決まってる。ただわたしだって全く理解がない訳じゃない。でも、今は惚けてみてもいいかもね。
    「何でしょうね?ま、後々分からせてやるよ」
    「な、に、知ってるの?」
    彷徨が急に屈んだと思ったら食べられたようにキスされた。
    「~っ」
    な、何すんのかなぁこの人は。本当にいきなりだから頭が追い付かなくなる。
    「…少なくとも、こんなもんじゃないって事だよ」
    昨日ハニートラップとか言ってたじゃないわたし。でもこんなんじゃ、やっぱりまだまだ無理みたい。
    この感じだと、仕掛ける前に近い内大変なことになる、かも、ね。
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