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    さくみ

    @393online

    随時ラクガキか小説更新。大分やりたい放題。なお、勝手に消すことあるます。気に入った、刺さったものあればリアクション、感想等どうぞ🌠

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    さくみ

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    彷徨視点が多くなっちゃった。設定もバラバラ

    詰め込みSS[失った日常]彷徨視点
    日曜日の自室。
    ポキッとシャーペンの芯が折れた。これで何本目かも分からなくなった。先程から金曜日の授業の復習と、明日の予習に全く集中出来ないし、進まない。いい加減嫌になって、シャーペンを転がし、そのまま畳に身を投げた。
    「…」
    そもそも何故集中出来ない?静まり帰っている我が家。今日、未夢達は朝から出かけている。だから静かなんだろう。こんなに静かな家は久しぶりだった。いつも怒鳴り散らしてドタバタ走る未夢もいないし、物を簡単に浮かしてしまう赤ん坊のルゥや、有能なんだけどどっか抜けてるシッターペットのワンニャー、大食らいのぬいぐるみのようなペポの宇宙人ズもいない。1人でいる事はもうとっくに慣れているはずなのに何故落ち着かない?
    「なんでだ…?」
    静かで良いじゃないか。アイツらが来る前と変わらない空気のハズなのに。
    「なんか……つまんねー」
    って無意識に出た。何でつまらないと思っているんだ?
    「……つまらない、か」
    知らない内に、居るのが"当たり前"になっていて、居なければ居ないで落ち着かない。
    「…そう、思うよーになっちまったのか…」
    時計はまだ昼前。多分まだ、帰らないハズ。
    「ははっ、こういうの悪くないって思ってるんだなぁ」
    誰にも拾われない独り言だけが、部屋に響く。4人でいるこの、"今"がすごく、心地良くなっていたんだ。

    それから幾ばくの日が過ぎ、宇宙人達が帰って、未夢も元の街へ。結局また、1人になった。壊れてしまった当たり前だった生活。いや、あるべき元の形に戻っただけ。
    だけど、
    「寂しいけど、寂しくない…か」
    何処がだよ。何であんな事…今多分、酷い顔してんだろうな。
    「あーあ……キッツ…」
    1人がこんなにもキツイなんて、初めて思い知ったんだ。

    [太陽を辿る]かなみゆ
    "じゃあね、彷徨。また…"
    繋がったハズの想い。待てっ、おまえはここに残るはずなのになんでだよ。おまえまでいなくなるのか?
    背を向けて彼女は歩く。追いかけているのに、何故か足が重くて進まない。クソッ、動けよ足ッ!
    "また会いに行くね"
    未夢、待てって…
    "バイバイ"
    鈍足な足で何とか追いかけて、金色をあと少しと掴もうとして手を伸ばした。

    「みっ…」
    バッと片手だけ天井に向けて上げていた。なんてありがちな夢からの目覚め。でもおれにとっては夢見が悪すぎる。ゆっくり手を下ろした。夏でもないのに額は汗ばんでいた。あぁ、なんて嫌な夢。
    「ハァッ…ハァッ……っ」
    夢見悪過ぎた吐き気で、思わず両手で顔を覆ってしまった。
    「ねー、彷徨ぁ?起きてる?……わっ、どうしたのっすごい汗だよ気持ち悪い大丈夫」
    「……」
    いつの間にか未夢本人が来ていたようだけど、おれはすぐに反応が出来なかった。やや間があって、意識を彼女へ向けて上半身だけ起こす。その頬に、手を滑らせて存在を確認した。
    「どうしたの?」
    頬に滑らせた手を、さらに未夢が包む。
    「ん…なんでもない」
    「嘘つき。そんな汗だくになってるのに?」
    「布団が…熱かったんだよ」
    「えー、ナニよそれ~」
    クスクスと笑う彼女。頬から手を外した。
    「なぁ…いなくなるなよ?」
    「何言ってるの?ちゃんとここにいるよ」
    ニコリと微笑んでるその表情が眩しい。おれが欲しかったものを持っている未夢。この愛しい存在の手を離したくない。もう、コイツじゃなきゃおれは成り立たない。本能的のように、当たり前のように彼女の肩口にもたれかかった。
    「今日の彷徨は、心の調子が悪いかな?」
    「ノーコメント」
    「あ、また嘘ついた」
    するりと背に腕が回って来た。
    「今日は甘えたさんになってもいいよ?」
    「バーカ」
    今は、辿る先にいる太陽のような君に縋りたい。

    [秘密の告白]彷徨+アキラ
    「おー、アキラじゃん。久しぶり」
    家電話がけたたましく鳴り出した。出ると、随分久しぶりの幼馴染みだ。
    『三太から聞いたよー?未夢ちゃんと付き合い始めたって』
    「ぶっ…あ、アイツっ…」
    身近にチクリ魔がいたようだ。うっかり三太に口滑らせてしまったのは落ち度だったかも知れない。
    『で、ちゃんと仲良くやってるの?彷徨の事だから、しょっちゅうケンカしてるんじゃないの?』
    アメリカにいるはずなのに見透かされてる気がした。鋭い幼なじみだ。それともオンナの勘ってやつか?
    「うっせぇな…一言余計」
    『彼女、あぁ見えてすごい周りを気にするタイプだと思うから、いざって時は彷徨が守ってあげなきゃだからねー?』
    「んなもん…分かってるよ」
    『ホントー?大丈夫?』
    「おまえ…恐ろしいな」
    『女子、ですもの♡』
    「うっぜ」
    『うわっ、女の子に向かってサイッテー。それ、あたしだから良いけど、未夢ちゃんにはやめなさいよ?』
    そんな感じの他愛ない話が暫く続いた。近々また、日本に寄るらしい。
    『実はこっちで、素敵な人に出会ったの。意気投合してさ、今度食事に行く約束したのよ』
    「へぇ…」
    バリッと煎餅を齧った。
    「よかったじゃん」
    向こうで、いい人に出会ったなら幼なじみの幸せを願いたい。
    『そうだ、今だから言ってあげる。あたし、彷徨の事好きだったわよ』
    「ゴフッ」
    いきなり走った衝撃に、煎餅の細かいトコロが、明らかに通るべき所ではない所を通って行った。
    『びっくりした?でももう平気』
    「な、何いきなり」
    『今ならもう暴露してもいいかなって。彷徨は?実は、とかないの?』
    「おまえ…それ、言わせるのか?」
    『やっぱり未夢ちゃんに内緒事は良心が痛む?』
    アキラの様子が可笑しい。人を試すような事ばかり。
    「おい、いくらアキラでも怒るぞ」
    『ごめんごめん、からかい過ぎた』
    だが、ガキの時はそうだったのは本当だ。
    「…そういう意味だったら、ガキの時はそうだったけど…」
    『ふぅん。そーだったのね』
    「おまえも過去になってるじゃん」
    『まぁ、そうね…でも、あたしがあの時日本から離れなかったら、そういう可能性もあったかもね』
    あくまで可能性に過ぎないが、アキラがアメリカに行かなかったら…また違う道を歩んでいたのは確かで。
    「……かもな」
    『じゃ、未夢ちゃんにもよろしく言っておいてね』
    「はいはい」
    ガチャッと電話を切った。違う道を歩んでいたら、未夢どころかルゥ達にも会えない道だった。
    「まぁ、アキラには悪いけどやっぱり…アイツらがいたから今のおれ、なんだよな」
    パタパタとこちらに向かう足音。
    さて、今の話は心に閉まっておくとする。
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    moonlight_32111

    DONE診断■レオマレ
    ベッター再録 支部にも上げてるかも。
    エロくないーし、とっても残念感漂ってる。
    今日のレオマレ
    アイスを食べる。アイスキャンディーを舐める濡れた口元にむらっとする。腰に腕を回したら焦った様子で「ちょっと待って」と言われた。早く食べ終わって。
    #今日の二人はなにしてる #shindanmaker
    レオナが植物園でいつものように芝生の上で寝ていると、薄っすらと香る花の匂いとともに番の気配がした。
    相手には結婚については卒業してからだと言われているが、レオナの中ではもう一生を共にする番だ。
    「・・・寝ているのか?」
    寝ているレオナの隣に座ると、本当に寝ているのかと確認するように顔を覗き込んできた。
    まだ寝ていたいが、日中は二人の関係を周りに知られたくないという希望により、今まで通りに
    顔を合わせたら啀み合い、喧嘩をすることがほとんどだ。
    珍しく昼間から自分の近くに寄ってきたマレウスに興味を惹かれ、レオナは閉じていた眼を開け体を起こした。
    「・・・なんだよ、トカゲ野郎。」
    「特に用はないが見かけたのでな。」
    体を起こし、自分の方を向いたレオナにマレウスは満足そうにしている。
    その手にはサムのところで来る前に購入してきていたのかアイスキャンディが。
    「別にここで食べなくてもいいんじゃねぇか?」
    はぁとため息を付きながら、相手を見つめるが向こうは気づいておらず、
    嬉しそうに買ってきたアイスキャンディの袋を開けていた。
    「これは二人で食べれるらしい。」
    袋から取り出したアイスキャンディには 1290

    さわら

    DOODLE貴方はさわらのアシュグレで『ひねくれた告白』をお題にして140文字SSを書いてください。
    #shindanmaker
    https://shindanmaker.com/375517
    140字を毎回無視するやつ
     口付けるように指先が額に触れる。
     普段は重く長い前髪に隠れたそこを皮膚の硬い指先がかき分けるように暴いて、するりとなぞる。
     驚くように肩を揺らした。けれどそれ以上の抵抗らしい抵抗はできない。ただされるがまま、額をなぞる指の感触に意識を向ける。
     アッシュの指がなぞっているそこには、本来であればなかったはずのものがあった。ある時から消えない傷となって残り続けているそれは、過去のグレイとアッシュを同じ記憶で繋げている。
     アッシュがこちらに触れようと伸ばしてくる腕にはいつも恐怖を覚えた。その手にいつだって脅かされていたから、条件反射で身が竦む。けれど、実際に触れられると違うのだ。
     荒々しいと見せかけて、まるで壊れ物に触れるかのような手付き。それは、本当に口付けられる瞬間と似ていた。唇が触れ合ったときもそれはそれは驚いたものだけれど、最終的にはこの男に身を任せてしまう。今と同じように。
     乱暴なところばかりしか知らないせいか、そんなふうに触れられてしまうと、勘違いをしてしまいそうになるのだ。まるで、あのアッシュが『優しい』と錯覚してしまう。
     そんなはずはないのに、彼からはついぞ受け 2766