もしも86話前後で仁の意識があったらミラーリンクヴレインズにたどり着くと、ライトニングと仁、ウィンディ、ボーマン、ハルが立っていた。だが、仁の様子がおかしい。この間会った時は目付きの鋭さが際立つほど表情はなかったのに、今の仁は凄く晴れやかな笑顔でいる。
「よく来たプレイメーカー」
「お前、草薙さんの弟に何をした?」
プレイメーカーがライトニングに質問すると、仁が答える。
「それは違うよ。僕がライトニングに頼んだんだ。キミを、兄さんをやっつけるために。」
「おい、どういう事だよ」
ソウルバーナーが声を荒らげる
「どういう事って・・・、言葉のまんまだけど?僕はあの事件が凄く辛かった。だんだんデュエルは難しくなるし、食事は減るし、何より、兄さんが約束を破ったんだ。何があっても迎えに来るって言ったのに!!来たのはお化けばっかりだから、僕がこんな目に会うのは兄さんのせいだ!」
「そう言って聞かなくてな。私も手を焼いている。
だが利害は一致しているため、そのまま自由にさせている。」
「ライトニングの言うことは正しいよ。人は簡単に裏切る、だから滅ぼすべきだ。ボーマンがこの世界を導いてくれる。それの邪魔をするなら誰であろうと容赦しない。」
仁の目付きが鋭くなった。この世の全てを憎しむその目は、プレイメーカーの心を揺らす。
「それは違う」
ソウルバーナーが大声で否定する。
「草薙さんは、あんたのために、どんだけ苦労したか!後悔したか!あんたのために、真実を見つけようと躍起になって頑張っていた!なのに、どうして!そんな風に思ったんだよ!プレイメーカーだって、自分とあんたのためにずっと戦ってきた!それを、あんたが裏切ってどうするんだ?」
「でもそれは、兄さんの自己満足だ。」
「・・・」
「僕はそんなこと頼んでない!」
「いいだろう!」
「リボルバー」
「貴様がそう結論づけたのならば、私がそれを正してやる!来い!デュエルだ!」
「リボルバー!やめてくれ!仁さんとだけは」
「プレイメーカー、貴様言い分は最もだ。だからこそ、私が決着を付ける!」