ウニ門とワカメ篠「ちょっと、いつ迄ソイツ置いておく気」
水槽に静かに沈んでいくキャベツがウニの針にぶつかって針折れてるんだけど…え、脆すぎない
「いつ迄…って…死ぬまで?」
「はぁ?」
当たり前ですが何か?みたいな顔しないでくれる?…僕の家で勝手に飼育するな
てっきり嫌がらせが終わったら処分するだろうと思っていた泰星改めウニ門は未だに飼育されている…道門の家で
道門は全く世話をしないが、当たり前の様に旬が道門宅に侵入し世話をしている為、ウニ門は至って元気(?)である…全くもっていい迷惑である
「別に良いだろ…俺が世話してるし…それに、ほら、アニマルセラピー」
そう言ってキャベツを食べているウニを水槽ごと持ち上げ見せてくる
「1回君はアニマルセラビーを辞書で引けばいいよ」
「…こんなにかわいいのに」
お前とは違って
近くにあったマウスを反射でぶん投げたが避けられ壁にぶつかって床に落ちた
絶対にこいつは許さない
道門は決心した
「……なにこれ」
「はぁ?お前に似てたから持ってきた…ありがたく思いなよ」
「これが、おれ…?」
ウニ門の世話をと思い、勝手知ったるなんたらでやって来た旬は水槽をみて困惑した。
ポツンと小さい水槽にウニ門が転がっていただけなのに今日は黒い何かが揺らめいていた
「…ワカメって生物か?」
「……植物?」
「つか、俺がワカメ…?何処が、ワカメ…?」
理解できないと固まっている旬にザマミロとスッキリする
「すっごい似てるじゃん…寝起きの爆発髪がそっくり」
「………」
納得いかないのかムスリと黙る姿に腹から笑いがこみ上げる
「あ、そうそうしってる?」
「…なにが」
「ウニってワカメも好物で食べるんだってよ」
にたにた仮面を取っ払って意味深に笑いかければ短剣が飛んできた…怖すぎだろこいつ
取り敢えず壁の修繕費よこせ