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    wacca3577

    (迷走中の)
    東荒の妄想話をポイポイ中
    書きかけばっかりですみません

    ※過去でどの作品を何処まで晒して
    処理したか、どこにアップしたか
    不明になったので色々諦めた…

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    wacca3577

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    ワンライのお題
    「何を願った?(七夕お題)」

    ※頭ん中と、散らばった下書きを整理中
    ※過去文で何を何処まで晒して
    処理したか、どこにアップしたか
    不明になったので誰か助けてくれ…

    #東荒
    toiletInAZenMonastery

    荒北、お前は何を願った?


    7月8日早朝…
    東堂はいつものように、
    誰よりも早く目覚め洗面所に向かった。

    途中の共有スペースには
    昨日の七夕用に用意された笹があり
    男子高校生たちの願いが詰まった短冊を重そうにぶら下げていた。

    東堂はふと、短冊を手にとり見てみると
    皆それぞれ願い事や欲しいものなど
    七夕の意味など知る由もないであろう
    好き勝手なことが書かれていた。

    何人かの短冊を見ながら
    荒北は何を書いたのだろうかと気になり
    探し始めてみたものの何処にもそれらしき短冊が見当たらなかった。

    前日にちゃんと書くようにわざわざ短冊を手渡したはずなのに、荒北に手渡した青い短冊を見つけることができない

    短冊を探すのに上の方ばかり見ていたので
    一旦、目線を下に移すと
    足元のゴミ箱に見覚えのある紙が握りつぶされ捨てられていた…
    それは、東堂が探していた青い短冊だった。


    強い力でグシャグシャに握りつぶされて小さくなった短冊、東堂はこれが荒北の短冊だと直感した。

    ゆっくりとゴミ箱から短冊を拾い
    丁寧に破かないように開いていく…

    「東堂!おはよ!」
    「」

    突然背後からかけられた寮生の声に東堂は思わずグシャグシャの短冊を、
    ポケットに隠してしまった。


    その後、部屋に戻り制服に着替え
    いつも道理の朝の支度をするうちに
    短冊のことはすっかり忘れてしまっていた。



    夜、部屋着に着替えた東堂は
    今朝、慌ててポケットに入れた短冊に気がついた

    机に座り、グシャグシャになった
    短冊をゆっくり丁寧に開いていく…

    そこにあったのは、荒北の願い。ではなく
    黒く塗りつぶされた短冊だった…

    一度、何かを書いてその上から強く塗りつぶしてあり
    なんて書いてあったのかこれでは良くわからない

    だが、その短冊を見ているとなんだか
    腹の底から込み上げてくるものがあった。



    荒北、お前は
    何を願おうとしていた?

    それは、諦められること…なのか?




    ーーーー




    7月7日早朝…


    「オハヨー巻チャン!
    やっと起きたか、誕生日おめでとう!」

    朝早くから、寮の廊下で騒いでるバカがいる。
    こんな早くから電話で起こされるなんて
    ほんと気の毒なやつ…


    <巻チャン!巻チャン!巻チャン!…>


    その後も、東堂は休憩時間や教室移動など
    手が空くたびに携帯を開いては電話をかけ、
    途中で相手に切られてはメールを送り…を繰り返していた。


    食事中も、着替えてるときも、練習中も、
    口を開けば巻チャン!巻チャンと
    ほんッとウゼェ…


    今日の練習が終わって、部室で着替えていた俺に
    東堂はまた話しかけてくる


    「………聞いているのか荒北っ!」
    「ヘイヘイ…」
    「返事は一回だ!でな、巻ちゃ…」


    バンッ!

    もう、いい加減にしろ

    思わず感情のままにロッカーを乱暴に閉めてしまった
    今はただすぐにここから立ち去りたかった

    乱暴に詰めた鞄をつかんで部室を出る俺の後ろで
    東堂の声が聞こえたが、もう何も聞きたくなかった。


    「・・・」
    荒北は部屋に戻り鞄を放り投げると
    まだなにも書かれていない青い短冊が一枚、
    机からひらひらと足元に落ちてきた。

    昨日、東堂から渡された短冊をゆっくり拾い上げる

    「たまにはお前も何か書いてみたらどうだ?
    叶わずとも、いいことがあるかもしれんよ」


    そういって無理やり渡してきたあいつは何を書いたのだろうか…

    近くにあったペンを手に取り、ただ何となくペン先を走らせる
    誰にも見られないように
    てっぺんにでも吊るしときゃぁいいかな、なんて…
    ガラにもねぇことしてらぁ…

    誰にも見られないようにそっと笹に括り付けようと就寝時間の直前に共有スペースへ向かう

    そういや名前を書いてなかった、と
    近くに置いてあった短冊用の台に設置されているペンを手に取りキャップを開けたところで…

    人の声が聞こえてきた

    「巻ちゃん!今日は本当にいい一日だったな!…」

    電話をしながらこちらに向かってくる
    アイツの声にまた、イライラが再燃する

    自分の手にある短冊に書いた願いが
    急にバカなことに思えてきて、
    持っていたマジックで真っ黒に上塗りし、
    力いっぱいに握りつぶした。

    ばっかみてぇ…
    そのままゴミ箱に放りこんで
    自分の部屋に戻るとこにしたのに
    電話したままあのバカが声をかけてきやがった

    「あ、荒北ではないか!」

    「んぁ?…オハヨウからオヤスミまで
    ご執心なこったなぁ、……マジでうっぜぇ」

    「なっ!うざくはないな!、そうだろう?巻ちゃん! 俺はライバルとして・・・・・」

    電話しながらまだなんか言ってる東堂をそのままにしてさっさと部屋に戻った。

    ベッドに寝ころび天井を見上げる、
    何の変哲もないいつもの天井だ

    もう、この後は寝るしかない。
    仕方無しに立ち上がり
    部屋の電気を消すと外が明るく見えた

    窓から外を見ると
    いつもと変わらない電灯と
    たまにしか車が通らない道が見えた

    そのまま、なんとなく空を見上げえると
    実家では見ることのできないほどの
    きれいな天の川が見えた

    ぅお!…

    吸い込まれそうな星空に急に気が抜けて
    思わずフッ、っと鼻で笑ってしまう

    そうだよな、今日は一年で1回しかない
    7月7日…
    織姫と彦星が会える日、
    唯一無二のライバルの誕生日、
    そりゃ一日中好きな奴としゃべっていたいよな…


    ま、しゃぁねぇよなぁ、……


    先程までのイライラしていた気持ちは
    夜空のに吸い込まれ天の川に流れていった…


    ーーーーーー

    後日談


    「なぁ、荒北…七夕の短冊お前どうした?」
    「…ん……捨てた」
    「願い事…書かなかったのか?」
    「んや、………あ、そうだよ、書かなかった」
    「そ、そうか……あのな…」
    「そういやオメェは書いたのかよ」
    「えっ!あ、いや、…」
    「んだよ、自分が言えねえ事人に聞くんじゃねぇよ」
    「そうだな、スマンな、変なこと聞いて悪かった」




    そうか…もしかすると荒北も俺のことを少しは気にしてくれていると思っていたのだが…

    もし、俺との事を願ってくれればと
    少しだけ期待をしたのだが…
    そうでもなかったらしい…

    両思いになりたいと
    星に願ったのは俺だけだったようだ…



    ーーーーーー
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    誰よりも早く目覚め洗面所に向かった。

    途中の共有スペースには
    昨日の七夕用に用意された笹があり
    男子高校生たちの願いが詰まった短冊を重そうにぶら下げていた。

    東堂はふと、短冊を手にとり見てみると
    皆それぞれ願い事や欲しいものなど
    七夕の意味など知る由もないであろう
    好き勝手なことが書かれていた。

    何人かの短冊を見ながら
    荒北は何を書いたのだろうかと気になり
    探し始めてみたものの何処にもそれらしき短冊が見当たらなかった。

    前日にちゃんと書くようにわざわざ短冊を手渡したはずなのに、荒北に手渡した青い短冊を見つけることができない

    短冊を探すのに上の方ばかり見ていたので
    一旦、目線を下に移すと
    足元のゴミ箱に見覚えのある紙が握りつぶされ捨てられていた…
    それは、東堂が探していた青い短冊だった。


    強い力でグシャグシャに握りつぶされて小さくなった短冊、東堂はこれが荒北の短冊だと直感した。

    ゆっくりとゴミ箱から短冊を拾い
    丁寧に破かないように開いていく…

    「東堂!おはよ!」
    「」

    突然背後からかけられた寮生 2604

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    7月8日早朝…
    東堂はいつものように、
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    途中の共有スペースには
    昨日の七夕用に用意された笹があり
    男子高校生たちの願いが詰まった短冊を重そうにぶら下げていた。

    東堂はふと、短冊を手にとり見てみると
    皆それぞれ願い事や欲しいものなど
    七夕の意味など知る由もないであろう
    好き勝手なことが書かれていた。

    何人かの短冊を見ながら
    荒北は何を書いたのだろうかと気になり
    探し始めてみたものの何処にもそれらしき短冊が見当たらなかった。

    前日にちゃんと書くようにわざわざ短冊を手渡したはずなのに、荒北に手渡した青い短冊を見つけることができない

    短冊を探すのに上の方ばかり見ていたので
    一旦、目線を下に移すと
    足元のゴミ箱に見覚えのある紙が握りつぶされ捨てられていた…
    それは、東堂が探していた青い短冊だった。


    強い力でグシャグシャに握りつぶされて小さくなった短冊、東堂はこれが荒北の短冊だと直感した。

    ゆっくりとゴミ箱から短冊を拾い
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