きらきらひかる 青く澄んだ空が広がる、気持ちのいい昼下がり。イーストンのとある一室で一人の少年が、顔を空と同じくらい真っ青にして叫んでいた。
「僕が広告に出るって……どういうこと⁉︎」
少年——フィン・エイムズは、目の前にいる兄のレインに詰め寄る。
フィンは今、アドラ寮の兄の部屋を訪れていた。レインから手紙を受け取り、急いで部屋に来るようにと書かれたそれに従って走ってきたのだ。
レインは眉ひとつ動かさず、持ち帰ってきたらしい書類を眺めながら答える。
「さっき言ったとおりだ。オレの代わりにお前をイーストンの広告塔にすると決定した」
「だからなんで⁉︎」
フィンは頭を抱える。聞けば元々は校長直々の指名で、レインが広告塔に選ばれていたのだと言う。
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