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    8/31 オクバデプチ
    『追憶の場で星々の祝福を』
    にて頒布します、オクバデ短編集 サンプル2
    現パロ『サロンオクジー』
    オクジーくんがバデーニさんの髪を切る話です

    ※初参加のため最小部数で頒布します。お取り置きご希望の方はどなたでもご連絡ください

    #サンプル
    sample
    #オクバデ
    okubade

    サロンオクジー彼の後ろで立ちっぱなしでいたからか、バデーニさんが資料を手に取るついでに少しだけ振り返った。
    「すまない、いま手が離せない」
    「あぁ、いえ。そのままで」
     そう言ってカタカタと動きを止めない彼の右側に立ち、ちゅ、と彼の白くて柔い頬にキスを落とした。
    「ただいま、バデーニさん」
    「おかえり」
     カタカタとキーボードを打つ手はそのままに、チラリと自分を見て微笑んでくれた。
    ⋆┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈⋆
    今日の夕飯は昨日の残り物を使った簡単メニューの予定。だからいつもより時間に余裕がある。
    ――よし、と最後のペットボトルを回収して立ち上がった。
    「バデーニさん、キリのいいところで声掛けてください」
    「なぜ」
    「髪、切りましょう。久しぶりに」
    ⋆┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈⋆
     不安げに揺れる瞳を、見逃さなかった。
     やっぱり髪切って良かった。貴方の感情を見逃さずに済む。
    「いいえ。俺だって信用してる人にしか触られたくないです。」
    当たり前のことを伝えれば、一転、今度は楽しそうに瞳が笑った。
    「ふうん。……たとえば?」

    ――あぁ、可愛い。愛おしい。聡明な知性を持つ貴方なら、聞かなくても分かるでしょう?
    ⋆┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈⋆
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    yurieanime

    MENU8/31 オクバデプチ
    『追憶の場で星々の祝福を』
    にて頒布します、オクバデ短編集 サンプル1
    逃亡if『足音が揃う』
    オクジーくんが審問官を制圧、バデーニさんが手紙を届けたあと合流した逃亡if。
    オク+バデです
    ※初参加のため最小部数で頒布します。お取り置きご希望の方はどなたでもご連絡ください
    足音が揃うびゅう、と風が吹き抜けると、その冷たさに思わず自分を抱き寄せた。

     異端審問官から逃げ仰せて、自由を求める希望の旅……いや、いつ野垂れ死ぬかも分からない地獄の逃亡生活が始まったのは、夏も終わりの頃だった。
     
     
    「バデーニさん」
     耳に染み付いた彼――オクジーくんの声に顔を上げた。
    「大丈夫ですか。どこか痛い?」
    「平気だ。少し疲れただけ」
    「今日はかなり歩きましたからね……。周り見てきました。大丈夫そうです。今日はここで休みましょう」
    「ああ」
     カサカサと枯葉集め、ぱきりと枝を折り、そしてカチカチと火打石を打ち付ける。しばらくするとパチッパチッと乾いた空気が弾ける音、そしてふわりと煙の燻った匂いが漂う。音と匂いで彼が火を起こしているのが分かった。片目を焼かれてから、音や匂いに敏感になったと感じる。この生活になってそれが役立つことも何度かあった。しかし……
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