誰が駒鳥をXXしたか(05) 雨はまだ降り続いている。
時計もなければ太陽もなく、打たれ続ける地面を見るだけではどれだけの時間が経過したかはわからない。
突然の雨に打たれ、荷物は死守したが服は悲惨。靴の中まですっかり水浸しになり、暖かい気候とはいえ少々身体には堪える。
良かったことは、それからすぐケシーのところに辿り着いたところ。悪かったことは、ここまで探しにこなければ彼に会えなかったということ。
雨が入らぬ位置で張られたテントの中で二人きり。正確には二人と一匹だが、訂正したところでなんの意味があるのやら。
本当ならもう帰路についているところだ。
これだけ濡れてしまえば雨宿りの意味もないと、中に入ることもなく荷物を渡した手を掴まれたのは何十分前のことだろうか。
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