誰が駒鳥をXXしたか(06) ……以前から兆候はあったが、これで確信した。
「ケシー」
頭上で聞こえる音に負けぬよう、呼びかけた声に返事はない。が、目は口よりもなんとやら。見下ろす双眸は、なに? と言わんばかりの表情。
その間も音は止まらず、僅かに揺れる視界も変わらず。もはやこれは無意識の範疇なのかと疑うのも無理はない。
そう、前々からそんな予感はしていたのだ。ただ深く考えていなかっただけ。
それこそ、トパのついでだと思っていたのだが……出会うなり早々されては、気付かざるをえない。
わしわしと混ぜられる髪の毛。本人はただ撫でているだけだろうが、なんせこの手の大きさ。分厚い手のひらはすっぽりと頭を覆い、少しでも力加減を誤れば簡単に潰されてしまうだろう。
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