永遠より永くあれない「セルって、いつか消えてしまうの?」
わたしの唯一で無二のすきなひと。彼は屍から作られたクローン体で、普通の人間とは違う。
「考えていたの。不老不死はお父様ですら叶えられなかったものだから、きっと違うでしょう。だから心配になったの」
セルの綺麗な瞳を見つめた。彼の隈に触れる。
あなたのその目はいつか光失うものなの?それは、わたしが生きているうち?それともわたしが死んだ、ずっとずっとあとのこと?
不安を含んだ目で見つめれば、茶化さずにわたしを見つめ返してくれた。
「…お父様の血から作られたものだからな。長寿である可能性が高いと思っている」
お前が死んだずっとそのあとも生きているだろう。ぐらり、ぐらり。頭が痺れて熱くなる。
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