Recent Search
    You can send more Emoji when you create an account.
    Sign Up, Sign In

    ほむら

    @rietokota

    SD右花メインの小説置き場です。
    X(Twitter)にも同じのあげてます。
    スタンプもらえるとやるきでます!ありがとうございます♡

    ☆quiet follow Send AirSkeb request Yell with Emoji 💖 👍 🎉 😍
    POIPOI 49

    ほむら

    ☆quiet follow

    以前Twitterにあげた藤花。藤真が花ち大好きマンです。

    #藤花
    #スラムダンク
    slamDunk

    花道くんの手料理「え、やばくないあの人?」
    「誰?イケメンすぎるんだけど♡」
    「湘北に彼女いるのかな?」
    「えーあんなイケメンが彼氏とかマジうらやましいんだけど!」

    冬に片足突っ込んだある日の部活帰り。
    校門付近がすごくザワついている。
    「なんだなんだ?」
    「誰か迎えに来てるんすかね?」
    三井と宮城がその大元に近づくと
    「藤真!?」
    三井が大声でその人物の名前を呼ぶ。
    そこにいたのは翔陽バスケ部監督兼キャプテンの藤真だった。
    「お、三井!宮城も。てことは部活終わったのか?」
    「おう、今終わったぜ」
    「藤真さんどーしたんすか?誰か待ってるの?」
    「うん、花道待ってる」
    「「なんで!?」」
    思わず2人声が揃ってしまった。
    「花道がご飯作ってくれるんだよね、今日」
    嬉しそうに言う。

    2週間前、朝いつも使っているストバスコートに行ったら設備点検で立ち入り禁止。
    しかし気分はもうバスケ。
    少し足を伸ばして別のコートで1人練習していたら
    ​「あれ?ホケツくんじゃねーか」
    その声に振り向くと赤い坊主頭が立っていた。
    「花道!」
    IH予選で当たってからプレーヤーとして気になっていた桜木花道という男。
    花道と連絡を取り始めたのは山王戦で負った背中の怪我であいつが入院をした頃から。
    花道が退院してからもその関係性は続きたまに連絡を取り合う仲である。
    正直他校の後輩にこんなに興味を持つのは初めてである。
    去年あれだけセンセーショナルな高校バスケデビューを飾った仙道にさえここまでの興味は持たなかったのに。
    「ホケツくん珍しいな、こんなんところで会うなんて」
    「いつも使ってるコートが使えなくて。花道はいつもここでやってるのか?」
    「オレは寝坊していつものところに行ったらもういっぱいだったからこっちに来てみた」
    ナハハと照れ笑いの花道。
    「じゃぁ花道、ワンオンやろうぜ」
    「この天才に試合を挑むとは!ホケツくんも命知らずだな」
    とかなんとか自信満々だったけど、オレだってそう簡単に負けてあげる気はない。
    「あ、そうだ!負けた方が勝った方の願いを1つ叶えるってのはどう?」
    「できる範囲でならいいぞ」
    そんな約束をして挑んだ試合はオレの圧勝。
    「ふぬっ!この天才が負けるとは…」
    すごく悔しがっていたけどIH予選の時に比べたら格段に上達している。
    怪我で入院もしていたのに。
    退院後相当な努力を積んできたのだろう。
    「賭けなんだけど」
    ぐぬぬとかなんとか言いながら身構える。
    「花道の手料理食べたい」
    「手料理?」
    花道はよく自分で作った料理の画像を送ってきてくれる。
    それがなかなか美味しそうでずっと食べてみたかった。
    だって好きな人の手料理なんて最高のご馳走だろ?
    「そんなもんでいいのか?」
    「うん」
    「なんか食べたいもんあるか?」
    「そうだな、この前送ってくれたオムハヤシライス」
    「わかった!」

    「てことがあって、それが今日なんだ」
    「あー(察し)…桜木ならもうそろそろ出てくんじゃねーかな?」
    「呼んできましょーか?」
    「や、待ってるよ」
    「そっか。あんまハメ外すなよ」
    じゃーな、と三井と宮城と別れた少し後に桜木が走って来た。
    「わりぃ、ホケツくん!」
    「花道お疲れ」
    「今日は卵特売日だから卵たくさん使ったふわふわオムハヤシライスにしよーぜ!」
    「楽しみ」
    花道の作るオムハヤシライスも楽しみだけど、花道のプライベートが見られるのも楽しみ。
    スーパーに寄って特売の卵を買う。
    Lサイズが85円。おひとり様1パック限り。
    「ホケツくんがいるから2パック買えるな!」
    嬉しそうに卵2パックをカゴに入れる。
    そういえば自分で卵なんて買ったことないから85円が安いのか高いのかなんてわからないけど、花道が喜んでいるからきっと安いんだろう。
    あとは牛乳、ベーコン…
    一緒に買い物しているとなんだかカップルみたいだななんて。
    こっそり笑みがこぼれる。
    お互い部活後に集まって遅めの夕食になるので今日は桜木の家にお泊まり。
    運良く明日はお互い部活がない。
    それもあって花道との食事会は今日になった。
    今日明日と花道とゆっくりできるのが嬉しくて仕方ない。

    「おじゃまします」
    「どーぞ、なんもねーけど」
    花道は色々とあって今一人暮らしをしていると聞いている。
    「その辺に荷物置いていーぞ。着替え持ってきたか?」
    「うん」
    これ制服かけるのに使って、と桜木からハンガーを渡される。
    2人で着替えて料理開始。
    「やっぱ花道手際いいな」
    「そりゃそこそこ自炊やっからな」
    へへっと照れて笑う花道があまりにも可愛くて。
    ちょっとイタズラ心も出てほっぺにちゅ。
    「ナナナナナナナッ!?」
    そりゃびっくりするか、いきなりほっぺにキスされたら。
    にしてもほんとまな板にあるトマトみたいに真っ赤な顔。
    「ごめんごめん、花道が可愛かったからつい」
    て言ったら
    「かかかかかわいいのはホケツくんだろ」
    とボソッと言われた。

    一緒に作った…とは言っても花道から「ホケツくんは手怪我したら大変だから包丁使うなよ」って言われて盛り付けしただけだけど、夕食の出来上がり。
    「いただきまーす!」
    花道の手料理。
    オレのために作ってくれたって考えただけですごく嬉しい。
    一口口に運ぶとふわふわの卵が口でとろけてコクのあるハヤシソースと絡んですごく美味しい。
    「花道おいしい!」
    オレが感想を言うまで待っていた花道も「そうだろそうだろ、天才料理人だからな」と満足気に頷いて自分のオムライスを食べ始めた。
    花道は口にたくさん詰め込んでモゴモゴ食べるからいつも可愛いなって思う。
    そんな姿見れるのは神奈川県の合同合宿か、たまに一緒にご飯食べる時くらい。
    花道の家で本人独り占めしてこんなにゆっくり可愛い顔を拝めるなんてほんとに最高すぎる、
    なんて。
    花道はオレのこんな下心、全く知らないんだろうな。
    いつも思うけど花道は無防備すぎる。
    無防備で鈍感だからみんな振り回されるんだ。
    罪な男だな、とつくづく思う。
    ご飯を食べて食器を一緒に洗って、そういうちょっとしたことが好きな人となら全部『特別』で嬉しんだよな。

    周りがいうにはオレはすごくモテるらしい。
    あまり気にしたこともないしそういうことには全然興味がないけど。
    誰か特別な人を作ってその人のために時間を使うより、バスケをしてる方がオレにとっては何百倍も幸せな時間だと思っていたから。
    でも花道と出会って一緒に時間を過ごしてみたいと思った。
    花道の傍にいたいと思った。
    そんな気持ちになるのも初めてだったし、まさかそれが男の花道に向くとは自分でも驚いている。
    「なぁなぁホケツくん、」
    「あのさ、そろそろその『ホケツくん』てのやめてよ。オレホケツじゃないんだから」
    初めて会ったIH予選の時から花道はオレのことをずっと『ホケツくん』と呼ぶ。
    『藤真健司』といえば神奈川ではそこそこ有名なはずなんだけど。
    他校のバスケ部1年から補欠扱いされたのも初めてだし、それもなんかちょっと面白く思えた。
    「じゃーなんて呼べばいいんだよ」
    「んーそうだな、健司…とか?」
    「けけけけ…」
    「花道顔真っ赤」
    基本偉そうな態度なのにその実可愛いの反則だよなぁ、ホント。
    「じゃぁせめて藤真って呼んで」
    「ふ、フジマ…くん」
    小さな声でボソッと呟くように名前を呼んでくれた花道。
    「なんで『くん』がつくの?」
    「センパイ…だから…?」
    まぁホケツくんよりはマシか。
    片付けを終えたら既に10時を回っていた。
    「一人暮らしって大変だな」
    「慣れちゃえばモンダイないぞ。平日は自炊すると時間かかるから弁当買ってきたり、ミッチーとかリョーちんがたまに奢ってくれる。センドーとじいもたまにうまいとこ連れて行ってくれるぞ」
    ニコニコしながらいう。
    ちょっと待って。
    三井と宮城はわかる、なんでそこに仙道と牧が出てくるんだ!?
    オレの対抗心に火がついた。
    「オレとももっとご飯一緒して」
    「ホケツ…フジマくんのオゴリりならいいぞ」
    ナハハと笑う花道。

    「フジマくん、風呂先どーぞ」
    「花道先入っていいよ」
    「いやいや、おきゃくサマが先だろ」
    「じゃ一緒に入ろ」
    なんてちょっと攻めてみたけど
    「うちの風呂そんなデカくないからムリだな」
    と一蹴されてしまった。
    残念。
    「あ、そうだ!寝る時用のTシャツ忘れてきちゃったから花道の貸して」
    ほんとは持ってるけど彼シャツしたくて花道から借りることにした。
    実際にはまだ『彼』ではないけど。
    交代でお風呂に入った後、また2人で話をしてから歯を磨いて寝る準備。
    花道が押し入れから布団を出してくれて隣同士に並べて敷く。
    「なんか合宿みてーで楽しい」
    本当に嬉しそうな花道。
    そういえば今日は終始ご機嫌だ。
    「フジマくん寒くねぇ?」
    「ちょっと寒い。花道の隣いってもいい?」
    半分本当で半分嘘。
    あわよくばっていう下心が大いにある。
    「お、おう…」
    ゴソゴソと隣に潜り込み抱きつくと花道が固まっているのが筋肉の感じから伝わってくる。
    「花道あったかい」
    「お、おうよ!」
    10cmも身長が違うと花道の胸に顔を埋められる。
    それにオレよりもガタイがいいからすっぽり収まってしまう。
    うーん、同じバスケットマンとしてはなんか悔しいけど花道だからいっか。
    条件反射なのかオレが抱きつくと花道もオレの背中に手を回してくれる。
    「めちゃくちゃ花道の匂いする」
    「え!?…クセェ?」
    「フフッ、臭くないよ…オレの好きな匂い」
    思わず笑ってしまった。
    「な、ならよかった」
    ホッとしたような顔。
    「花道はさ、好きな子いるの?」
    「な、なんだよ急に」
    あからさまに花道の心臓の音が早く大きくなった。
    「んー、ピロートーク…みたいな?合宿の時の定番じゃん、恋愛トークって」
    「ぬっ…」
    花道がそういう話しをあまり得意としないことも知っているが、今日は2人きりだし今隣同士でくっついて寝てるし、何より気になる。
    「じゃぁさ、どんな子がタイプとかあるの?」
    「タイプ…は、可愛くて目が大きくて元気な子…かな?」
    「赤木の妹みたいな?」
    「ハ、ハ、ハ、ハルコさんはステキな人だけど…ルカワのことが好きだから…」
    後半はゴニョゴニョ言っていて聞き取れなかった。
    「フジマくんはどうなんだよ、フジマくんモテるだろ?カノジョとかいねーの?」
    「彼女いたことないなー」
    「マジか!フジマくんカッケェからぜってぇいると思った」
    「モテるっていったら流川だってモテるだろ。あいつも彼女作るタイプには見えないけど」
    「あのキツネやろーはそーゆうのに興味がねーみてぇだぞ」
    「オレもそうだったな。バスケ以外に時間使うのもったいないし、興味もなかったし」
    「そうなんか…」
    「おまえに会うまでは」
    「?」
    キョトンとした顔でオレを見ている花道。
    「オレ花道が好きだよ」
    「え…?」
    「ちゃんと好き。恋愛感情として、好き」
    そういってオレの顔を覗き込んでいる花道の頬に手を伸ばし、そのまま唇を奪う。
    ゴメン花道、でもこの衝動どうしても抑えられない。
    唇を離すと驚いて目を見開いている花道の顔。
    「ごめんね、こんなことするつもりじゃなかったんだけど…」
    少し伸びた柔らかい坊主頭を撫でる。
    だんだんと赤くなっていく花道の顔。
    「な、な…フジマくん!オレ男だぞ!」
    「知ってる」
    そういってニコッと笑うと、混乱と恥ずかしさからかワタワタしている花道。
    「こんなことしたオレのこと嫌いになってもしょうがないけどさ、できれば嫌いにならないでほしいし今まで通り接してもらえたら嬉しいな…」
    図々しいお願いなのは承知してるけど。
    「ごめん、怒ってる?」
    聞いたオレに花道は頭を横にブンブン振って
    「べ、べつにおこってねぇ…ちょっとびっくりしただけ…」
    唇尖らせてちょっと困った顔の花道。
    「怒ってないの?花道のファーストキスだったでしょ?」
    「…フジマくんだってそうだろ…?」
    「そうだけど。でもオレは好きな人とできたから嬉しい。けど花道は…」
    「…オレも…好きな人とした…し」
    目が泳ぎまくっている花道。
    ん?
    好きな人としたって…まさか!?そういうこと?
    「え、ちょっと待って。花道の好きな人ってオレ…てこと?」
    「…言っただろ、可愛くて目が大きくて元気な子がタイプだって」
    「え…ウソ…?」
    「ウソでこんなこというわけねーだろ…オレだってフジマくんのことスキ」
    「な…んで?」
    「なんでとかはわかんねーけど」
    花道曰く、入院中にオレがお見舞いに来るのがすごく楽しみだったらしい。
    最初はそれが何故だかわからななかったけど、ある日「リハビリ頑張れよ」ってオレが頭を撫でた時に「あぁ、ホケツくんのことが好きなんだ」と気づいたんだとか。
    頭を撫でた日のことはオレも覚えている。
    初めて勇気を出してスキンシップを取った日だったから。
    「すごい嬉しい」
    好きな人から好きって言われるのがこんなにも嬉しいものだとは知らなかったし、花道と出会わなければ一生知らないままだったかもしれない。
    「オレもウレシイ」
    顔を真っ赤にして、でも嬉そうに微笑む花道。
    お互い見つめ合ってからもう一度確かめるように唇を重ねた。

    休み明け三井からメールが来た。
    『おめぇの話桜木にふったらアタフタしてんだけど。何かあっただろ?』
    花道素直だから上手く誤魔化せないだろうな。
    オレはバレても全然いいんだけどね、牽制にもなるし。
    でもそこは花道に任せているから
    『花道に聞いてくれ』
    と返信した。
    オレの方は少なくとも牧と仙道には花道と付き合うことになったと連絡しようと思っている。
    言ったところで引くようなやつらでもないけど。

    まだ付き合って3日目。
    花道のペースに合わせてゆっくり愛を深めていこう。
    Tap to full screen .Repost is prohibited
    ☺☺☺❤❤❤😍😍😍😍😍🙏🙏🙏🙏🙏🙏🙏🙏❤❤❤❤❤☺☺☺
    Let's send reactions!
    Replies from the creator

    related works

    recommended works