おしどり夫婦「実弥、俺は熟年離婚はしたくないので改めてしっかり言わせてもらうが」
「(熟年離婚…?)は?離婚とかしねェし、その時は手足切り落としてやる」
「怖い。そんな話をしたかったのではない。出した物は出した場所にしまって欲しい。実弥、俺が片付けても直ぐに何かしら散らかすだろう」
「そーでしたっけェ…でもそんなに散らかしちゃあねェだろ」
「俺は姉さんが綺麗好きだから子供の時からそのように躾けられていて、床に物を置くのも嫌なんだ」
「置いてんじゃねーよ、ちゃんと寄せてしまってるだろォ」
「床は物置では無い。歩く場所だ(圧)」
「ごめんて。俺は兄妹が年子が多くて、片付けるよりも先に飯食わせて風呂入れて寝かせてとかしてたから、多少散らかってても気にならなくなっちまってなァ…分かった、義勇が嫌なら気ィ付けるわ。ちゃんと言ってくれて良かったぜ、嫌われたくねーからよォ」
「…いや、やはり話し合いは大切だな。実弥がどうしてそうなのかと、知れたから納得出来た。良いよ、多少散らかすのは大目に見る。育った環境が違うんだ、価値観も合わなくて当然だ。良く考えれば、掃除が趣味になってる俺が片付ければ良いだけの話だった。綺麗好き過ぎるのも考えものだと、姉さんの動画のコメントにも書かれていた気がするし、それを押し付けるのは良くないな」
「いや、気を付けるよ。元の場所に物を戻すだけだからなァ。まあでも義勇が俺にぷんぷん文句言いながら片付けしてんの見んの、かぁいくて好きなんだよなァ。ごめんな」
「俺も、実弥がたまに突然作り出す、大鍋の料理好きだ。人数分を考えてしまう俺には作れないよ。沢山の食材で煮込むと、すごく美味しいから。給食のカレーも大好きだったけど、あの味が家で食べられるとは思ってなかった。また作って欲しい」
「兄妹多いとな、分量考えてらんねーからさ。しかし作り置きのつもりだったのにまさか一晩で全部食うとは思ってなかったけどよォ。見た目と胃袋合ってねェだろ」
「ムフフ。うむ、俺はもうカレーの口だ。今日は仲直りの為にカレーを作ってもらいます!」
「(喧嘩してねーけど)じゃあ買い物行くかァ」
「うん!」
て綺麗好きとそうでもない人が仲睦まじく生きていけるのってこうかなって。あとつたこが生活収納料理小物などの意識高い系動画で人気を博してる