カナエは精神年齢が高い子である。故に好みは大人の男である。そうであろう。不死川実弥と胡蝶カナエは所謂幼馴染だ。
カナエは世話焼き系幼馴染の美少女で学校中の人気者。でも自分には口煩く小言を言ってくるのがウザいと思っていたので、実弥は全くアレには興味ないと言い張っていた。
でも実は初恋で、今でも好きなのだ。
そんな時、突然親友の匡近から彼女と付き合うことになったと告げられる。
ミーハーでアイドルオタクでお調子者で特別イケメンでもないコイツと?
表面ではスゲーじゃんおめでとう!って言うけど内心めちゃくちゃ凹んで嫉妬してる。親友の幸せを望まなければいけないのに秒でふられろって思ってる実弥。
どうやら幼馴染の方が匡近にぞっこんなようで更に凹む。
確かにコイツは引く程お人好しで身体の半分以上が優しさで出来てるめっちゃ良い男だよ。なんてったって俺の大切な大大大親友なのだから。
駄目だ、これ結婚するわァって校庭の端っこの大きな木下で項垂れていたところに現れる大天使義勇。
「分かるよ、重力キツくて偶に俺もそうなる」とか言って横に並んでムフフと覗き込みながら蹲っていた。
美少女幼馴染の対みたいな不思議系美少年との突然の出会い。俺達似た者同士仲良くなれる気がするって言われたけどそんな気には到底なれない実弥。
それでもほのほのぼのとした不思議な出来事を体験していく中で失恋の痛みを克服し、心を癒やして温めてくれる天使との愛情をじっくりコトコト育むお話し。