ゆりかごラヴァーズカーペットの上にジャケットを脱ぎ捨て、シャツの襟を寛げながらソファに倒れ込むように座り天井を仰ぐ。
それから、深く大きな溜め息を吐いた。
「おかえりなさいませ、兄様」
「…すいません、勇作さん。お待たせしました」
「ふふ、お気になさらないでください」
床に散らばったオガタの服を広い集めながら、勇作が笑顔で答える。
「それに私は、兄様が沢山の方に祝って頂けたことが嬉しいのです」
玄関に置き去りにされたオガタのコートを手際よくハンガーラックに収納すると、パタパタとキッチンへ入って行った。
動き回る勇作を目だけで追いかけ、
(また…尻がデカくなったか…?)
などとひとしきり堪能した後、改めて深い溜め息を吐く。
今日は1月22日。
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