嘆嗟嘆願サニーが未来に帰った。
元々僕達は偶然未来からきて出会った5人だった。
何がどうして、どうやってここにきたのか何も分からない。
気付いたら居たこの時代で、帰る手段も分からないなか僕達は家族のように、みんなどこかしら欠けた所を補うようにして幸せに過ごしていた。
そしてこの時代の人達と出会って、繋がりを深くして…それがどんなに不安定で薄氷の上の幸せなのか、みんな心の何処かで分かってはいても見て見ないふりをしていたんだ。
サニーが未来に帰ったと皆は言うけれど、本当に帰ったのかどうかは分からない。
過去ならいざ知らず、未来を知る術はないのだから。
でもあのサニーがなんの連絡もないまま消息を断つとは誰も思わなかった。VSFとして鍛えられた彼なら多少のトラブルくらいなんてことないだろうし、僕ら4人と先輩たち5人が全力で探しても何の手がかりひとつ見つけられないなんて、それしか考えられなかったのだ。
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