待ち人の言の葉(没文章) エリアゼロから無事に帰還した後、俺は休学期間を経て復学した。
復学後は引き続きブルーベリー学園に留学しているハルトと一緒にポケモンを捕まえに行ったり、ポケモン勝負をしたり、勉強をしたりと穏やかな日々を過ごした。
あの日、「ゼロからもう一度やり直したい」と言った俺の言葉の通りに、俺とハルトは友達としての関係を一から築き始めることにしたのだ。
毎日新たに作られていく思い出の欠片一つひとつが、テラスタルのように輝きながら心の中に降り積もっていく。ハルトに敗北した先にこんなにも幸せな未来が待っていただなんて、あの頃の俺には想像もできなかった。
ハルトはいつも俺の隣にいた。嫌なら無理して側にいなくてもいい、と言ってしまったこともあったけれど、彼は「無理してない、僕がスグリの隣にいたいんだよ」と笑って俺から離れることはなかった。
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