Recent Search
    Create an account to secretly follow the author.
    Sign Up, Sign In

    nana_kk0810

    @nana_kk0810

    ☆quiet follow Send AirSkeb request Yell with Emoji 💖 👍 🎉 😍
    POIPOI 33

    nana_kk0810

    ☆quiet follow

    使ってみたかっただけなんだけど。
    今夜上げられるつもりで書いてるユキモモ。
    「たった一言で終わる関係なら、いっそ⑥」
    の冒頭部です。

    今回ユキさん側から。

    「モモくんのこと、抱いてるから」

    予想もしていなかった爆弾発言に万理は飲んでいたビールを盛大に吹き出した。

    「な、な……千!! お前っ!」
    「汚いなぁ。万」
    「誰のせいだ! 誰の!」

    口元を拭いながら万理は千を睨みつける。
    だが千は不思議そうに首を傾けるだけだった。

    元々女性関係にだらしない、まあ本人はそうは思っていないのだろうが。そんな千がこのところ女性関係でのゴタゴタもなく、所属する予定の岡崎事務所のマネージャーとして決まっている岡崎凜人からも、「このところ千くんに女性問題がなくてホッとしています」とニコニコと言われたところだった。
    決まった相手でも見つけたのか? と半ばからかい半分、興味本位で千に話を振ったら帰ってきた答えが万理の想像の斜め上を行っていた。
    とまあ、そんなところだ。
    おお。そうか! で片付けていい相手でも無ければ、何故そんなことになっているのか万理としても頭が痛いばかりである。

    百は春原百瀬という名前こそ女子と間違えられそうな響きを持つがれっきとした男だ。
    それも、千よりも腕っぷしも強いし、可愛らしい容姿はしてはいるが、性格はこの上もなく男前だ。
    しかも、結婚の話が上がる彼女がいる身の上。
    遊びで、しかも男である千と関係を持つようなそんなタイプでは決してない。

    「お前……百くんのこと無理やり手篭めに……」
    「手篭めっていつの時代? それに無理やりなんかじゃないよ。モモくん僕のこと好きだし」
    「けど、百くん、彼女もいるだろう。結婚まで考えてる」
    「そうね。でもモモくんは僕のだよ。もう。近いうちに結婚はなかったことになるよ」

    だってモモくんは僕のだからね。

    そう言う千に万理は返す言葉を失う。
    百の好意はそういう意味ではなかったはずだ。
    ファンレターをくれたり、スタッフの活動を手伝ってくれたり。
    その中でRe:valeとしての自分たちに対する好意は感じてはいたが、それとこれは別だろうと万理は思う。

    「無理やりじゃないって、百くん、お前のこと無碍にしたりできないだろう。それを分かっててやってんだったら、無理やりと同じだ」
    「万」

    万理の厳しい言葉に千は眉を寄せた。
    Tap to full screen .Repost is prohibited
    Let's send reactions!
    Replies from the creator

    recommended works