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    Ma2rikako

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    Ma2rikako

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    荼ホ。死に戻りする荼毘。途中まで書いてたけど本誌の展開上、続きどうしようかな……ってなったのでとりあえず供養として。荼毘のキャラが崩壊しておりますがそれでも良ければ!

    100万回生きてみた『僕、轟燈矢はエンデヴァー家の長男として生まれました』

    あーあー。テストテスト。
    こちら敵〈ヴィラン〉チャンネルの荼毘でーす。
    えー今回は『100万回死んでみた』ってお題で配信していきたいと思います。
    まずは自己紹介から。
    荼毘です、以上。
    とりあえず、タイトルの説明からですが死ぬ度に人生のある時点から再スタートを何度もさせられている現状です。100万回ってのは言い過ぎで、実際は数十回ってところか。まぁ100万回も人生繰り返してたらさすがの俺でも泣いちゃうかもなぁ。

    そんなわけで最初の人生でなんやかんやあって焼け死んじまったところから話は始まる。目が覚めたらそれはとある施設だった。今まで見てきたものは夢か?なんて疑心暗鬼になりながらも一度目の人生を辿ってしまった。もちろん、ネタの分かった人生だ。なんとかその道から外れようと既視感の起こるたびに行動を変えてはみたものの、少しばかりの抵抗じゃあ人の人生は動かせないらしい。俺はまた焼け死んだ。
    三回目となればこれはもうそう言うことだと気付く。俺は嬉しくてたまらなかった。あいつへの復讐計画をより綿密に立てられる。そんな訳でそこから俺無双が始まった。周りの奴等がどう動くのか手に取るようにわかる。そりゃそうだ。見てきたんだからな。自分が作り変えた分、世界も変わっていく。その度にうまく立ち行かなくなることもあったが、そうしたらまた次の人生でうまくやればいい。もともとイカれていた俺の思考は更に狂気に塗りつぶされていった。
    ところがだ。ふと、ガタが来たんだ。
    そりゃあなぁ、焼けるのだってただじゃあない。熱いし苦しいし神経がどうにかなりそうな経験を何十回と繰り返してりゃあおかしくもなるってもんだ。
    ガクンと落ちたその次の人生での俺は何にもしないで生きた。するとどうだ。見る見るうちに俺の命は尽きていった。なんの目的もなくダラダラしてりゃあ元から余命幾何もない体なんてあっという間に使い物にならなくなる。だったら、どうすりゃいい。その人生が終わる前に俺は考えた。
    そこでだ。
    そろそろお父さんいびるのも飽きてきたしどうしよっかな~って考えてたところで目を付けたのが、ナンバーツーだった。それを決めたところで、俺は自分で自分を燃やし尽くしてその人生を終えた。

    次のターゲットに決定したナンバーツー。こいつはどの人生でもちょいちょい俺の計画に横やり入れてくるんで有名だった、俺の中で。なので次はこいつに焦点絞ってみよっかなーって思った次第です。ちなみにこのチャンネルでのホークス攻略は5回目でーす。
    そう言えばなんだけど、こいつ、俺がどこにいても何をしてても俺のこと探し当ててくんだよなぁ。しかも殺そうと思ってもなかなか殺せねぇ。なんかこう、なにかに邪魔されるんだよな。こいつはこの世界においてなにか役割があるんだろうなんて、途中から諦めて放っておいて今までやり過ごしてきた。最終的にお父さんに審判下す際には大抵いなかったし、関係ねーかなと思って。
    んで、ターゲットに絞ってどうしようかって話なんだけど、こいつとは何度か寝たことがある。いや、寝たっていうか俺がいつも難癖付けて犯っちゃってるわけなんだけど。そんな中で、そんな仲になってでもだ、なんとなく俺に絆されてんのかなっていう瞬間があった気がしたわけで、こうなったら絆し尽くさせてやろうじゃねぇかって思いついたのが今回。
    そんな訳で俺はホークス攻略に本格的にとりかかった。
    まず初めに、ここ何回かのいつもの信頼テストと称して仲間のプロヒーロー(だいたいいつもベストジーニストを運んでくる)の遺体を持ってこいと命じると、その後、一切、心を開いてはくれなくなる。股は開いても心は開かなくなる。これ、絶対。だから別のヒーローを指名してみたりもした。その場合は意外と渋られる。どうも快く引き受けてくれるのがベストジーニストくらいしかいなかったんじゃないかと考える。ナンバーツーだけあって引き受けてくれそうなやついくらでもいるのかと思ってたけど、こいつ意外と交友関係狭いのかなって思った。ので、まぁ、その辺は最初の人生を辿るのをやめた。
    あと、『今回の人生も攻略無理かな』ってなった時点でやけになってホークスに凌辱の限りを尽くしてる最中を、うっかりトゥワイスに見られたことがあるんだけど、このあとトゥワイスからの信頼は一気に地に落ち、俺の計画がまったく機能しなくなったこともあったなぁ。しかもその後の二人がなんとなくイイ感じに出来上がりそうになったあげくそのままヒーロー陣営にお持ち帰りされたことがあるんでトゥワイスにも注意が必要だ。
    あと、一番厄介なのが烏頭の学生だな。こいつには何度もホークスかっさらわれてるんで、とりあえず消しときたいなと思ってリーダー達の雄英への潜入を阻止してみたり、インターン狩りして機能停止させてみたりいろんな手を尽くしてみたけど、なーぜーか、いつもホークスのちょい後ろにいるんだよなぁ。今回もいるし。またかよ、うぜぇ。

    そんな攻略ルート探るのもめんどくなってきた俺はやっぱりダイレクトにアピールしなきゃダメだなと、その通り、直接口説くことにした。最初にこっちから会いに行ったこともあるし、こっちの情報垂れ流したこともあったし、山荘に来てると聞いたらすぐさま約束を取り付けた。それはもう優しく優しく抱いてやったこともある。でも、それらすべてに胡散臭そうにしてくるのがナンバーツーだ。いくら「口説いてんだよ」と言っても一向に信じようともしねぇ。絆されかけてたことがあった、なんて感じたのは俺の勘違いだったのか?やっぱあれか。おとーさんをどうにかしなきゃダメなのか……。そう考えたらしばらく忘れていた復讐心がまたふつふつと湧き出してきた。

    そんな訳でもう今が何回目の人生か考えるのをやめた、というか覚えられなくなった頃合いで俺はバイトを始めた。たぶんオトウサンを苛め抜いた人生よりもホークスを落とそうと躍起になっている人生の方が多いはずだ。それなのにまだ落ちない。なんでバイトを始めたかっていうと、たぶん敵側で得た収入で買ったものをホークスは絶対に受け取らなかったからだ。解放軍の中で特殊メイクできる奴探してガチの変装してまでやってみたバイトは意外と面白かった。ただ、バイト代は敵として得る収入と比べりゃ雀の涙みたいなもんで、あまりにちまちましていて性に合わねぇなぁとは思ったがな。あと、バイト先で根暗で眼鏡の男にひたすらゲームの話を語られてうっかり灼くとこだった。誤魔化すのもめんどくさくて、どうせ信じないだろうと自分の現状を嘘偽りなく話したら『それなんてラノベ?あ、もしかしてギャルゲ?転生もののギャルゲなんてあった?何?君もお仲間だったの!なんてタイトル?だれ推し?』なんてまくし立ててきやがったので失敗したなと思った。転職先、探さなきゃ。

    そんなこんなで、まぁまぁの正しい収入を得て、俺は小さいながらもターコイズで彩られた指輪と花屋で渡す相手のイメージを伝えて束ねてもらった花束を手に、ホークスのもとへと向かった。身なりも多少気を使った。ぼろぼろのコートはやめてシンプルなロングコートを購入した。ネットでおすすめされてたやつだ。
    ホークスはそんな俺を見てまず驚いたには驚いたのだろう。だがどことなく重苦しい表情で俺を見つめていた。
    ヒーローたちが山荘に攻め入ってくるだいたい一週間ほど前の時期だ。
    「これ、おまえに似合うと思って」
    と、俺はまず花束をホークスに渡す。ホークスはいつもの憎まれ口ひとつ叩くことなくそれを受け取った。続けて片膝をついて、自身の手で稼いだ金で買ったそれの入った小さな箱をホークスに向けて開いて見せる。
    「俺と、けっこ」
    「いいよ、結婚する」
    全部言い終わる前にホークスがそう答えた。ホークスは静かに泣いていた。

    あまりにもすんなり行き過ぎて何か違和感を感じた俺はそれとなくホークスに探りを入れる。すると驚くことにホークスは偶然ながらも氏子さんと接触していたという。そこで俺が長く生きられない体であるという事実、そして重大な案件を伏せながらも俺の生い立ちを話して聞かせたらしい。
    おいおいドクター、今までどうして登場してくれなかったんだよ。マジかよ。すげーな。一瞬じゃねーか!多謝!!!!
    余命を聞いて同情したんだろうが、そんなものは利用してなんぼだ。言質も取ったし俺の贈答品も受け取った。なんていうカタルシス!勝った!!諦めないでよかった!!俺はお父さんに勝った!!
    なんてことを拳を握りしめてその喜びに一通り浸った後の事だ。さて、これからどうしようか、ってなる。そしてふと不安がよぎった。これで、終わりか……?って。
    けれども、そんな不安を最速で吹き飛ばしたのが俺がついさっき落とした男だった。
    「あのさ、ただの同情じゃないから」
    「……あ?」
    「あんまりにもお前がしつこいから……負けたっていうか……」
    「あ、そう……そりゃよかった……」
    ほんのり赤い顔をしたホークスをそこで初めて可愛いなんて思った。けれどもそれも一瞬の事だった。キッと顔を上げたこいつの瞳が真っ直ぐに俺を見つめてきた。覚悟の瞳だった。
    ホークスはグローブを外すと、俺の手の中にある例の箱をぶんどってその指輪を自分の左手薬指に情緒もなくズボッとハメた。そうして花束の香りをそっと嗅ぐように口元に近づけて「逃げるんだよね?」と小首を傾げながら聞いてきた。やっぱりそれは可愛かった。そう素直に思える今がなによりもカタルシスだった。



    (ここまで)
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    Ma2rikako

    DOODLE最近、入村という言葉をよく聞くので燈啓ちゃんを入村させてみた。
    特に大きな事件もなくたんたんと話が進む感じです。
    時代的には昭和くらい。
    ある村での出来事その村に年若い青年が2人、ふらりとやってきてもう一年が経つ。
    都市の近代化が進む中、未だに閉鎖的なその村では突然やってきたよそ者を警戒するそぶりも見られたが、今ではもうすっかり村の一員としてその二人は受け入れられていた。


    「燈矢~見て見て!!」
    ただっぴろい畑の真ん中で、サツマイモの束が連なった蔓を掲げて元気に手を振っているのがそのよそ者だったうちの一人だ。啓悟はいつも笑顔の絶やさない人好きのする青年だった。落ち着いた色の金髪は日に照らされるとふんわりと輝き、そこにいるだけで周囲の人間に安心感と笑顔をもたらした。
    「お~すげぇなぁ」
    そして、その泥だけの満面の笑顔で手を振られていたのがもう一人のよそ者、燈矢だった。燈矢は未だ一本目を掘り出せずに畑に座り込んで少し離れたところにいる啓悟に手を上げて応える。彼は啓悟とは真逆で自分から村人と交流を持つことに積極的ではなかった。だが、真っ白い髪に、村の若い女性たちは一度は見惚れるだろう整った顔立ち、常に気だるげな雰囲気を纏ってはいたが、不思議と冷たいという印象はなかった。
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