Recent Search
    You can send more Emoji when you create an account.
    Sign Up, Sign In

    Saihate7_15_31

    ☆quiet follow Yell with Emoji ❤ 💚 🍷 🐕
    POIPOI 203

    Saihate7_15_31

    ☆quiet follow

    エグシャリ。PV新規映像のザべ君ネタ。

    #エグシャリ

    あなたがいるから、戦えるエグザべはソドンの基地内を進み、シャリアの部屋の前で足を止めた。
    呼び出しを受けてからすぐに向かってきたが、何の用件かは告げられていない。
    シャリアが何かを頼む時は、大抵まともな仕事ではない。
    それでも、彼の指示ならば従うつもりでいる。

    ドアをノックすると、すぐに「どうぞ」と低い声が返ってきた。

    「失礼します、中佐」

    部屋に入ると、シャリアはデスクに座っていた。
    淡々とした表情で、エグザべに視線を向ける。

    「少尉、君に頼みたいことがあります」

    「はい! 何なりとお申し付けください!」

    エグザべは即座に背筋を伸ばし、敬礼をした。
    シャリアはわずかに口元をほころばせ、机の上から黒い服のセットを手に取る。

    「これを着て、今すぐ連邦の拠点に潜入してほしいのです。⋯⋯やれますよね? NTなら」

    差し出されたのは、黒のスーツとカーキのパーカー付きコートのセットだった。
    エグザべはそれを受け取りながら、思わず眉をひそめる。

    「やりますが⋯中佐、そればかり言って無茶振りしていません?」

    「フフ⋯⋯君ならやれると信じていますよ」

    軽く笑いながらそう言うシャリアの声は、まるで当たり前のことのようだった。
    エグザべは服を手のひらで撫でながら、微かに息をつく。

    「もう⋯⋯そうやって信じ切られると、断れなくなるじゃないですか」

    表情は苦笑交じりだが、どこか満更でもない。
    シャリアにここまで言われてしまえば、やらないという選択肢は最初からないのだ。

    「ターゲットの情報は?」

    「詳細は端末に送ってあります。君には拠点への潜入と情報収集を任せます。
    敵の司令官の動向を探りつつ、必要に応じて排除してほしい」

    「了解しました」

    エグザべは受け取った服を腕に抱え、背筋を伸ばす。
    シャリアの指示ならば、どんなに無茶でもやり遂げてみせる。
    それが、彼への忠誠であり、自分の誇りだから。

    「それと、無事に戻ってきてください」

    ふと、シャリアの声が僅かに柔らかくなった気がした。
    エグザべは目を瞬かせ、一瞬だけシャリアの顔を見つめる。

    「⋯⋯もちろんです」

    言葉とは裏腹に、心の奥に微かな熱が灯るのを感じながら、エグザべは部屋を後にした。




    -END-

    Tap to full screen .Repost is prohibited
    Let's send reactions!
    Replies from the creator

    related works