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    85_yako_p

    カプ入り乱れの雑多です。
    昔の話は解釈違いも記念にあげてます。
    作品全部に捏造があると思ってください。

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    85_yako_p

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    カイとケイン。殺伐。(2019/09/22)

    ##サイバネ
    ##カプなし

    みつけてくれて、ありがとう『お前ら人間は死ねていいよなぁ! 俺はただ、壊れるだけだ!』

    そう叫んだのはいつだったっけな。空の色なんが覚えちゃいない。でも、こんな曇天じゃなかった気がする。どうでもいいんだけどさ。
    死ぬなんて思ってなかったのが偽りの記憶のなかにいるガキの俺。
    死ぬつもりはなかったのが人間だと思い込んでいたときの俺。
    もう二度と死ぬことができないのが、今の俺。

    ああ、壊れるんだな。俺は。

    「……抵抗は不可能だ。お前はもうじき死ぬ」
    真っ青な髪はこの世界に似合わない。もう、久しく青空を見ていない。コイツの言葉は、俺の世界からもう消えちまったんだ。
    「……俺が、死ぬのか?」
    俺は、壊れるだけだ。それなのに、何を勘違いしたのかコイツは言う。
    「ああ……もうじき死ぬ。俺が、殺した」
    「死ぬ……殺……した……?」
    喋ったって意味は無い。こんな、0と1が生み出す周波数。それでもコイツはそれに意味を見いだした。
    「そうだ。俺が殺す。……俺はお前の死から目を背けない。殺した命、全部背負って生きていく」
    だから死んでくれと、未来を譲れと言ってくる。なんて自分勝手なやつ。なんて、頭の悪いやつ。
    「殺す……死……はは、そうか」
    「……そうだ」
    言ってるだろ。俺は壊れるだけだって。ああ、それでも。
    「そうか……ありがとう。俺は、殺されるんだな」
    壊されることはないんだ。ここに、命はあったんだ。
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    85_yako_p

    DONEかなり捏造多めなタケ漣です。自分の知らない一面をなかなか信じたくないタケルの話。猫が死んでます。タケ漣とするか迷いましたが、タケ漣でしょう。(2024/10/12)
    野良猫の憂鬱 予感がした。それだけの単純であやふやな理由で俺はわざわざ上着を羽織って夜に踏み出した。目的地なんてあるはずもないのに、足は路地裏に向かっていた。
     歩けば歩くほど無意味に思える時間に「明日は朝から雨が降りそうだから、アイツを家に入れてやらないと」と理由をくっつければ、それはあっさりと馴染んでくれた。そうだ、俺はアイツを探しているんだ。訳のわからない予感なんかじゃなくて、でも愛とか同情でもなくて、この意味がわからない焦燥はアイツのためだ。
     明日が雨予報だってのは嘘じゃないけど、今夜は晴れていて月が綺麗だった。だからアイツがいたら一目でわかるはずだし、パッと探していなかったら今日は捕まらない。だから、と自分の中で線を引いてから路地裏を見ると、いつもチャンプが日向ぼっこをしているドラム缶の上にアイツがいた。片足をだらんと垂らして、片方の足はかかとをドラム缶のふちに乗せている。そうやって、何かを抱き抱えるように瞳を閉じている。
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