愛情乞い人の愛情が原動力のスパンダムちゃん!
愛情は与えられるんじゃねぇ、奪いに行くもんだ!と与えられるのに甘んじるのをよしとしない向上心によって暴走する
そのきっかけは幼い頃の父親の政敵による連れ去り誘拐悪意による欠損の記憶。敵は全部お父様がブチ殺してくれたけど「俺が弱いから傷つけられる、その事にお父様も心に傷がつく」と認識してしもて俺の生命が壊れないようにと!お父様が笑って過ごせるように、俺のせいで悲しまないようにってことで全てが欲しくなっちゃう。最初は相手が笑ってくれるなら、て思ってたのにいつの間にか自分が笑っていられる立場である様にと願いが歪んちゃった
憎悪を受けると身体が劣化する。でも少しの愛情で心身は正常活動できる。そして全ての物理攻撃に耐性を得る。心が死ない限りは生命活動をつづける
だから足りるを知ることが出来たら波風立たない生活で長生きできたけど、その身に余る野心と承認欲求が彼の死期をはやめた。
「チッ、またガタがきやがった」
手袋に覆われていた手のひらを見やる、するとそこにあるべきものがなく、スパンダムの小指と薬指は欠けていた。
愛情を奪われ、貶され蔑まれる生活は愛情を糧とするスパンダムの体を瞬く間に劣化させてゆく。
末端部位の欠損に始まった劣化は、スパンダムを苛立たせた。
足の小指が欠けると、体重を支えるのが上手くいかずによく転ぶようになった。ぐらぐらと覚束無い足取りのスパンダムを周囲はいつまで経っても改善されないドジな男だと嘲った、
指が欠けた手ではペンを持つのも走らせるのも簡単には行かない
ペンを取りこぼし字が歪むのを周囲は
ろくに仕事も出来ないのなら辞めてしまえと嘲笑した。
日に日にひび割れ欠けていく体に恐怖する
今のスパンダムに愛情を向けるのはファンクフリードぐらいで、いるからこそ持ちこたえてはいるが、ファンクフリードさえもいなくなったらと思うとゾッとする
親父は床に伏して会うのも難しい、見舞いに行っても寝ているか、やつれた姿を見るかで、愛情を求めるのは負担になって酷だと思った、
心配をかけたくなかった。本当は失態を犯した不出来な息子と言われたくなかったから。
(散々周囲に虐められてるのに自分を頼らないスパンダムさんに痺れ切らして唯一の、拠り所のファンクフリードを取り上げることにしたルチ)
ファンクフリードが取り上げられた、総監の手によって。肌身離さずに携えた剣を取り上げられて、身体は一気に不安定になった
ミシミシ、パキパキと体にヒビが入る音がする。
パキン── 透き通った高い音がした。それと同時にスパンダムはその場に崩れ落ちた。
身じろぎ一つ出来ない、いや、腰から下の感覚がない。
ルッチが来た、廊下に寝転がる姿にまた、グズだとか鈍麻とか、罵倒が降りてくるのかと思うと憂鬱になる。だが、走ってきた。膝を着いて抱えあげられた、視点が高くなったことで自分の状態がよく見えた。
割れてた、腰から下と右腕が砕けて取れていた。
ルッチが叫んでる、聞き取れない、
俺はここで終わるのか、いやだ、いやだ、嫌だ!ああでももう眠いや、これでサヨナラだと思うと最後に、誰でもいい、愛情が欲しい、ちょうどルッチが抱えてる。その胸に擦り寄った。ブラックアウト