れおなぎ 進捗「俺、婚約者がいるんだよね」
「………………は?」
青天の霹靂とはまさにこの事で、玲王は突然頭を思いきり殴られたような衝撃を受ける。
凪は、今、なんて?
「………………ッ、」
どういうことだ? なにが、なんだって?
玲王と凪は確かに恋人同士で、αとΩで、番で、将来は勿論結婚をするつもりで、それが玲王の中では当たり前の未来予想図だった。
なのに、凪に、婚約者?
「えーと……、レオ、」
「……どういう……」
「レオ?」
「……どういうつもりだよ、凪……」
怒りで、声が震える。こんな経験はじめてだった。つまらない日々の中に現れた凪という色彩。欲しいと強く渇望して、手に入れた宝物。玲王がαで、凪がΩで、そんなことすらも驚く程に都合がよくて、玲王は凪のすべてを手に入れたのだ。
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