心地よい風が心の隙間に吹き込んであの時、歯車が狂って軋轢を生んで互いに幸せになれるチャンスが…と願ってももう遅い。
きっかけはビーマの力のコントロールが上手くいかなかったのと、半神故の傲慢さだ。ドゥリーヨダナの99人の妹達はそれで泣かされて時々ドゥリーヨダナも傷つけられた。誕生日も生まれた年も一緒だった二人は、当初から縁談の話があった。勿論ドゥリーヨダナは傷つけられる前までは憧れや所謂一目惚れをしていた時もあったが、それはもう愚かな考えだと思い希望を捨てたのであった。毒を盛ったあの時以来ビーマもそうした。
互いに険悪な空気が流れる内にドゥリーヨダナはビーマ含めパーンダヴァ五兄弟やその親族らをまとめて森に追放した。理由は「顔も見たくない」からだった。
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