こちらK察庁K備局奇危怪異対策室:03「これから君は警察の保護対象となる」
「ホゴタイショウ?」
「”警察が君の生活を守る”ということだ」
「どうして?」
「君のように”あやかし”によって被害を被った……ケガをさせられたり不幸な目にあった人を保護するのも、我々警察の仕事だからだ」
そんなハナシは聞いたことも無い。
聞いたことも無いが、まぁそういうものなのだろう。
少年は男を見上げ、こくりと頷く。
岩のように大きくがっしりとした体に、立ち枯れたような白い髪。
火傷でもしたのだろうか? 顔の一部が引き攣れたようになっていて痛々しいのも気になるが、さらには色眼鏡の奥に光る瞳は何故か片方しか無い。
正直怪しいし、すこぶる怖い。
(もし”地獄の閻魔さま”が本当にいたなら、きっとこんなカンジなんじゃないか?)
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