Recent Search
    You can send more Emoji when you create an account.
    Sign Up, Sign In

    suno_kabeuchi

    twst夢とi7の作品投下垢

    ☆quiet follow Send AirSkeb request Yell with Emoji 💖 👍 🎉 😍
    POIPOI 78

    suno_kabeuchi

    ☆quiet follow

    i7/SS100本ノック 5本目
    お説教されるモンtrg

    ##i7_SS

    そういうものなのです「いきなり止めたのは悪かったよ。けど、おまえらだってやっちゃダメだって言われてることやっただろうが」
     天がキッチンからアイスティーのポットの中身を詰め替えて戻ってみれば、楽とモンたちが討論を交わしている光景だった。モンたちはし唇を引き締めていたり反省したり尻尾をビタンビタンさせたりと反応は様々であるが、いずれにしてもお世辞にもご機嫌とは言い難い様子である。席を外した数分のうちに一体何があったというのだろう。手にしたポットをコースターの上に置いて龍之介を見た。
    「どうしたの、これ」
    「モンたちのチーズ伸ばし大会を中断させたら抗議されちゃって……」
    「は? チーズ伸ばし大会?」
    「ピザのチーズをどこまで伸ばせるかって競ってたみたい」
    「は?」
    「それでモンたちが机の端っこに向かってバックで歩いてるとこを楽が止めてくれたんだけど……」
     あの通り拗ねちゃったんだ、と龍之介が苦笑する。なるほど、事情は理解した。
    「楽の言い方が納得いかないのかもしれないけど、食べ物で遊んじゃダメって言ったよね?」
     天の言葉にモンたちが一斉にぎくりとした。それまでの反抗的な態度はどこへやら、居た堪れなさそうにそわそわしている。やがて、ぺこり……と謝罪のポーズを見せた。
    「おい、なんで天の言うことは素直に聞いてんだ。俺だって同じこと言っただろうが」
    Tap to full screen .Repost is prohibited
    Let's send reactions!
    Replies from the creator

    suno_kabeuchi

    TRAININGtwst夢/イデア・シュラウド
    集中している間に髪と戯れられてるはなし
    待てができるいいこなので ゆらゆらとゆらめくサファイアブルーを見つめること数十分。幸いにしてプログラム生成に集中しているイデア先輩に気取られることもなく、私はじっくりとっくり拝ませてもらっている。
     ほう、と何度目かもわからない感嘆の息が漏れる。昼だろうが夜だろうが、常に薄暗いイデア先輩の部屋ではそのサファイアブルーが陽の下のそれよりも鮮やかに映る。彩度の高いそれは驚くほど瞼に焼き付いては目を伏せてもその名残で閉じた視界に青が散る。
     足首まである長いそれはいざ座ると殆どが背凭れと痩躯の間に隠れてしまうけれど、一筋二筋と零れ落ちるそれもある。カーペットに座っていたけれど、そろりそろりと近づいて音もなくそれに手を伸ばす。燃えているだけあって毛先こそ掴めはしないが、もう少し上の方であれば実体がある。指に絡ませてみれば鮮やかな青に照らされて私の肌が青褪めたように光を受ける。視線だけイデア先輩に向ける。足元にいる私に気づいた様子もなくブツブツと早口で何か捲し立てながらキーボードを叩いている。それに小さく笑みを零して指に絡ませたそれに唇を添える。殆ど何も感じないけれど、ほんのりと温かい気がした。
    678