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    suno_kabeuchi

    twst夢とi7の作品投下垢

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    suno_kabeuchi

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    twst夢SS/イデア
    キスに夢中になるはなし

    ##twst夢_SS

    ユーアー・グッド・パートナー 触れる唇はどうしようもなく甘くて熱くて柔らかくて、一瞬でも気を抜けば理性なんて高尚な機能ごと脳味噌が溶けてしまいそうだと、非科学的なことを馬鹿真面目に考えて吐き気がした。我ながらあまりにも気持ち悪い思考回路に心底軽蔑する。それなのに体は浅ましくも意地汚く求めてしまうので、せめてがっつかないように必死に己の手綱を引いた。
     触れて、食んで、舐めて、吸って、押し付けて。およそ口という器官で行えるあらゆる動作を何度も何度も飽きもせず繰り返している。恐ろしいことにやればやる程のめり込んでいくんですよね。酸欠以外の理由で荒くなった息を絡ませ合って馬鹿みたいに互いの粘膜を擦りつけ合っている。どうしたって気持ちよくて脳髄が痺れる心地がやめられなくて。色々な意味でそろそろやめた方がいいと理性は白い目を向けてきているのに、暴れ馬みたいに制御が全然できない煩悩が体を勝手に駆り立てる。割と頭は冷静なだけに一体何が自分をこうさせるのかがわからなくて静かに混乱するし、その混乱に乗じて煩悩が好き勝手どんちゃん騒ぎをしているわけだ。
     じわじわと考えることを諦め出した頭は軽率に肩を組んでくる煩悩となかよぴしようとしていて、それに伴って体が勝手にそれまで包んでいた君の肩からゆっくりとその腕を滑り降りていく。やがて先端まで辿り着いて指を絡めれば、そろそろと君の小さな指が僕の手にくっついた。応えるようにそっと握り返せば、重なっている唇が薄く開いて僕のそれをちろりと舐めた。突然のことにほぼボイコットしていた理性が一瞬で戻ってきて思い切り仰け反った。繋いだ手を離さなかったのは奇跡だと思うんですよ僕ァ。
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    suno_kabeuchi

    TRAININGtwst夢/イデア・シュラウド
    集中している間に髪と戯れられてるはなし
    待てができるいいこなので ゆらゆらとゆらめくサファイアブルーを見つめること数十分。幸いにしてプログラム生成に集中しているイデア先輩に気取られることもなく、私はじっくりとっくり拝ませてもらっている。
     ほう、と何度目かもわからない感嘆の息が漏れる。昼だろうが夜だろうが、常に薄暗いイデア先輩の部屋ではそのサファイアブルーが陽の下のそれよりも鮮やかに映る。彩度の高いそれは驚くほど瞼に焼き付いては目を伏せてもその名残で閉じた視界に青が散る。
     足首まである長いそれはいざ座ると殆どが背凭れと痩躯の間に隠れてしまうけれど、一筋二筋と零れ落ちるそれもある。カーペットに座っていたけれど、そろりそろりと近づいて音もなくそれに手を伸ばす。燃えているだけあって毛先こそ掴めはしないが、もう少し上の方であれば実体がある。指に絡ませてみれば鮮やかな青に照らされて私の肌が青褪めたように光を受ける。視線だけイデア先輩に向ける。足元にいる私に気づいた様子もなくブツブツと早口で何か捲し立てながらキーボードを叩いている。それに小さく笑みを零して指に絡ませたそれに唇を添える。殆ど何も感じないけれど、ほんのりと温かい気がした。
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