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    suno_kabeuchi

    twst夢とi7の作品投下垢

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    suno_kabeuchi

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    twst夢/イデア・シュラウド
    失言しちゃったはなし

    ##twst夢_SS

    説得力は旅に出ました 空には激烈太陽、地には屍のように転がるイデア先輩。体力育成の度に見られる光景に日常を感じてうんうんと頷いた。
    「秋、死んだ?」
    「イデア先輩に季節を感じる情緒あったんですね」
    「朝から元気よく喧嘩売るじゃん。今夜覚悟してなよ、泣いて許しを乞いても絶対やめてやらないから」
     座った目で転がったまま睥睨してくる先輩は元の優しさのかけらもないやたら造形もあってそこはかとなく恐怖を煽る。
     ところでそこだけ切り取ったら大分誤解を生みかねないことを果たしてこの天才は理解しているのだろうか。してないだろうな。そういうところ意外と抜けてるもんな。
    「ゲームとかいう自分の得意フィールドでボコボコにしようとかあまりにも大人気ないですよ、イデア先輩」
     わざわざ説明口調にしてあげた私、最高に優しい後輩では? まあそもそも煽ったのは私なんだけど、そこはそれ。
     そしてこの先輩は失言こそするが察しは悪くない。寧ろいい。
     私の口振りに訝しげに眉を顰め。
     髪の毛が爆発した。
     どうやら気づいたらしい。赤いんだか青いんだか、実に器用な顔色をしている。うーんこれはお年頃。
    「いやあの違っ!! そういうんじゃないから!! 断じて!! 違うから!!」
     がばりと身を起こして猛然と弁明を始めた。わかってる人相手に何をしているんだろう。寧ろその挙動で信憑性をなくしているのだが大丈夫だろうか。こういうところチャーミングで可愛いよね、イデア先輩。
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    suno_kabeuchi

    TRAININGtwst夢/イデア・シュラウド
    集中している間に髪と戯れられてるはなし
    待てができるいいこなので ゆらゆらとゆらめくサファイアブルーを見つめること数十分。幸いにしてプログラム生成に集中しているイデア先輩に気取られることもなく、私はじっくりとっくり拝ませてもらっている。
     ほう、と何度目かもわからない感嘆の息が漏れる。昼だろうが夜だろうが、常に薄暗いイデア先輩の部屋ではそのサファイアブルーが陽の下のそれよりも鮮やかに映る。彩度の高いそれは驚くほど瞼に焼き付いては目を伏せてもその名残で閉じた視界に青が散る。
     足首まである長いそれはいざ座ると殆どが背凭れと痩躯の間に隠れてしまうけれど、一筋二筋と零れ落ちるそれもある。カーペットに座っていたけれど、そろりそろりと近づいて音もなくそれに手を伸ばす。燃えているだけあって毛先こそ掴めはしないが、もう少し上の方であれば実体がある。指に絡ませてみれば鮮やかな青に照らされて私の肌が青褪めたように光を受ける。視線だけイデア先輩に向ける。足元にいる私に気づいた様子もなくブツブツと早口で何か捲し立てながらキーボードを叩いている。それに小さく笑みを零して指に絡ませたそれに唇を添える。殆ど何も感じないけれど、ほんのりと温かい気がした。
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