奏でる唄過去 オレは引きこもっていた事がある。
自暴自棄になり大好きな作曲も出来なくなった。
あーこれじゃない、上手くいかない、何をしてもダメ。
大好きな妹が心配して部屋をノックするが合わせる顔もない、その扉を開く勇気もない。
そんなある日強引に扉は開かれオレは海外へ連れ出された。
連れ出された相手はママと呼び慕う友達。
あちこち連れていかれた色んな国。
なんだか悩んでるのがバカらしくなってきた。
「なぁ、レオさん一度学校行ってみないか?あの頃とは違って面白そうだぞ」
そうママに促され帰国したその足で学院へ向かった。
「あっ、すみません。お怪我はありませんでした?」
そいつはぶつかった拍子に尻もちをついたオレに手を差し伸べ起こしてくれた。
「司ちゃん行くわよ~」
「はい、ただいま」
そいつは呼ばれた方へ駆け出した。
オレはKnightsが気になりレッスンしている窓からそっと覗いてみる。
セナにリッツにナルに見た事ない赤い髪。
そいつはダンスもまだまだだ。
だがその瞳は真剣だ。
「なんか面白そうなやつ」
それがオレのそいつへの第一印象。
そいつスオ~はオレを闇から光へ連れ戻してくれた。
現在、オレはKnightsのみんなやたくさんの仲間に囲まれ大好きな音楽を奏でている。
過去のあの時のオレがなかったら今のオレはいない。
みんなありがとう、大好きだ。