【エー監♀】「冷凍庫ってさあ」
「ん」
「永遠なんだよ」
「………………うん?」
「だからね、この、日付が書かれてないいつのだかわかんないジッパ一の中の鶏モモ肉も、大丈夫だと思うの」
「ダメ」
「……ダメ?」
「絶対ダメ」
「でも冷凍庫は永遠なんだよ?」
「んなわけねえから。なんだその謎の冷凍庫信仰は」
「ううっ、じゃあ捨てるしかないか……フードロス……いや私が冷凍庫に入れたっきり忘れてたのが悪いんだけど……」
「はいはい。明日の燃えるゴミに出しとこーな」
「…………」
「……どうした」
「冷凍庫ってさあ」
「永遠じゃないからな。鶏モモもいつかは腐ってダメになる」
「はい、それはしっかり理解しました……じゃなくて」
「ん」
「永遠ではなくても、永遠には近いでしょ? この中に入ったものの時は、止まりはしなくても、とてもとてもゆっくりにはなるでしょ?」
「まあ………………」
「だからね、いつか何かの理由で永遠がほしくなったとき、エースを入れるのもありなのかもって、一瞬思ったんだけど……」
「………………けど?」
「エース寒いの苦手でしょ?だから、やめた」
「……そりゃどうも」
「あ、でももしエースが私のこと冷凍庫に入れたくなったら入れてもいいからね」
「入れねえよ」
「私寒いの平気だよ?」
「オレは平気じゃない」
「ん?一緒に入るつもりなの?」
「うん」
「そうなのぉ?へえ、そう。ふうーん…………」
「どういう感情の返事だよそれは」