火と私は切っても切り離せないものだ。
火があるから私は活動ができて、火にあぶられながら、私は生きている。
だから多少の火傷なんて日常茶飯事。いちいち心配していては身がもたない。
それを何度言っても、ロージャは私の新しい火傷を見る度に苦しそうな顔をした。
彼とて火を扱えば火花で白い肌を焼き、冷えがちな指先に熱を込めて帰って来る。
大小問わず火傷の痕は多く、致命傷になるようなものでも平気だから大丈夫と笑って済ませようとするのだ。
それを、私は一度も笑ったことが無い。
彼の命に至る傷を、どうして笑うことができよう。
「……難しいこと考えてる?」
ベッドの上。
私を押し倒してキスを雨を降らせていたロージャが一旦顔を上げて苦笑する。
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