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    さばみそ定規

    @SoySauceHirai

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    さばみそ定規

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    ⚠女体化 五夏⚠
    閑話みたいになった。

    #五夏
    GoGe
    #女体化
    feminization

    当主×高専♀ 2夏油が高専の寮に着いたのは夜も遅くなった頃だった。
    色々な人に、主に五条に振り回されて、ぐったりと疲れていた。

    夏油は自室の前に着き、部屋に入ろうとした直前、先ほどの出来事を思い出し、無意識に首元に触れた。

    ふいに隣室の扉が開いた。
    家入が顔を覗かせた。
    「遅かったじゃん。どこ行ってたの?」

    夏油は普段のしっかりした態度らしからぬ、慌てた様子を見せた。
    「うわっ!硝子!…びっくりした…」

    「普通に部屋から出てきただけなんだけど。
    夏油がぼーっとしてたんだろ。
    …首抑えて、どうしたの?」

    夏油はそこで、自分の無意識にやっていた行動に気づき、しかし抑えたまま取り繕った。

    「なんでもないよ。
    寝てた?起こしてごめんね。
    また明日。」
    おやすみ、と自室に入って扉を閉め、ふぅと安堵した。

    そして、引き出しから手鏡を取り出した。
    首元を見ると、赤い点のようなものがついていた。いわゆるキスマークというものだ。

    「去り際のやつか…」





    夏油が五条の邸を去ろうとしたときのことである。

    五条が呼び止めてきた。
    「おい。忘れもの」
    大振りの花がついたかんざしを持って、近づいてきた。
    夏油が着物に着せ替えられたときに、後頭部の綺麗にまとめられた髪に挿されたものだった。

    どうやら、押し倒されたときに落ちたらしい。

    「私のじゃないけど…。ありがとう…」
    かんざしを受け取り、顔を上げると、五条と目が合った。
    まだ五条の顔の良さに慣れず、夏油が息を呑んだ瞬間、
    首元にチクリとした感触があった。

    五条の唇に依るものだと気づいたのは、数瞬後だった。

    「な、なんだ!?」
    五条は淡々と言った。
    「オマエをここに呼んだやつには、俺と寝たことにしろ。

    ただでさえ、オマエのような一般の出は、俺の周りの連中には下に見られる。

    俺が手を出さなかったとなると、ますます馬鹿にされるだろうからな」


    夏油は、そういうものなのか?と思った。
    本当に、時代錯誤もいいところな世界だ。

    しかし、経験の浅い自分と違い、この業界で生きてきた五条の助言には従った方がいいだろう。

    夏油は頷いた。

    「わかった…」
    「よし。じゃ、また会おうな」
    五条は無邪気に笑った。

    重ね重ね「また」と言われた。
    会う機会なんて無いだろうに。

    夏油はそう思うと同時に一瞬だけ、寂しくも感じた。
    第一印象こそ悪かったが、五条には不思議と夏油に、もっとこの男のことを知りたいと思わせる魅力があった。
    こうして自分を気遣ってくれるあたり、生きている環境が特殊なだけで、根は素直ではないだろうか。

    夏油は色々考えたが、まぁ、もう会わないだろうという考えで片付けてしまった。



    翌日、夏油は再び学長に呼ばれた。

    部屋に入ると、学長は居らず、代わりに見知らぬ年老いた男が一人いるだけだった。

    夏油は内心、警戒した。

    老人は立ち上がり、一礼した。
    「私は五条家に仕えている者です。先日はお越しいただきありがとうございました。」
    そして夏油に座るように促した。

    夏油が大人しく座ると、老人は夏油をじっと見つめ、
    「無事にお務めを果たされたようで、何よりです。ご当主様も、たいへん喜ばれておりました」
    そして首元に視線がいったように思えた。

    夏油は顔の体温が上がっていくように感じた。
    家入に何か言われるのではないかと思い、今朝は、キスマークの上に絆創膏を貼ってきたのだった。

    今になって、余計「何かありました」という感じが出てしまっているのではないかと気づいた。

    返答に迷う夏油に、老人は紙を差し出した。

    「なにか体調等に変化がありましたら、こちらにご連絡下さい。
    それでは、失礼致します」

    老人は立ち上がり、さっさと退室してしまった。


    どうやら、もう既に五条家の方では、夏油が当主と寝たという認識になっているようだ。

    何やら、余計に面倒なことになってしまうのではないか。

    夏油は嫌な予感を感じていた。

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