金平糖私は弱虫だ。怪我ばかりで、泣いてばかり。
おばあちゃんからもらった、小瓶に詰まった金平糖。
なんだか勇気が出ないなって時に魔法の言葉唱えて一粒食べると願いが叶うと言われて渡された。少女はそんな小瓶を毎日大切に抱えていた。
ある日、私と同じようなひとがいた。
少女は金平糖をあげた。その小瓶にはちっぽけな勇気がきらきらと詰まっていた。
もうその小瓶を少女はあげられると思った。
おまじないと金平糖は、ちいさな勇気を与えるもの。
少女からもらった金平糖。
大人はさすがに魔法だとかそんなものにはなびかない、なびきたくても無理だった。
女の悩みが尽きることはなかった。
会社から出るとその足でコンビニに寄る。夕飯の惣菜や酒を買うと、一目散に家に帰る。
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