モブオミ+しんおみ 最初からいやに距離が近い隊員だとは思っていた。
黒龍に入隊するときには隊員全員の前で誰に憧れて入ったのか,黒龍で何をしたいかを宣言するのが習わしだった。そこで「自分は副総長に憧れて黒龍に入りました!」なんて言われればそりゃまぁ目をかけたくもなるってものだ。
背は自分よりも高いがそれでも一つ年下だというその男を、ここ最近武臣は可愛い後輩として、そして自分の手足として働く側近として置いていた。
真には「ちょっと贔屓しすぎなんじゃねぇの」と文句を言われたが、お前だけには言われたくないと思った。
真の周りには勝手に人が集まってくる。ワカやベンケイも元のチームがあるから交流関係は広い。対して自分は友人と言えるのは真だけだったしチームにも個人的に仲の良い隊員というものがいなかった。
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