蒼×玲(1)※玲ちゃん視点蒼生さんとお付き合いを始めてからしばらく経った。
一応、私なりの蒼生さんの取説が少しずつ出来上がっている。
感情を表に…というか、周囲に本音を見せまいとして生きてきた彼は、どこか言葉足らずのところがあり、それが周囲の誤解を生んだりしているのだけれど…。
「玲、」
名前を呼ばれ、目が合うとすごく優しく笑っているし、纏ってる空気は優しく、ホワホワしてるしで、どうしようもなくこっちがドギマギさせられる。
もうちょっと自分の破壊力を自覚してほしいものだ。
ちゅ、と一度唇が触れると何度か軽く啄まれる。
と、同時に私の手に軽く触れてくる。
握るでもなく、指を絡めるでもなく、ただそっと触れるだけ。すごく繊細な飴細工に触れるかのように。
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