またあした ーーー22時半過ぎ。つい数十分程前までは、それなりに賑やかだったこの部屋も、部屋の主がすっかり大人しくなってしまってからは、完全にしん、と静まり返っていた。
「今日はいっしょに夜更かしする!」と謎の意気込みを見せていたが、21時辺りから頻繁にあくびをし始める様子を見ていたから、どうせ日が変わる前にはこうなるだろうと想像はついていた。それでも大変だったのは、眠ることを勧めるとどういうわけか「いやだまだ寝ない」と駄々をこねてきたことだ。適当に毛布をかけてやったり、お気に入りだと言っていた記憶のあるふかふかの枕を押し付けてやったりしても、やだやだと反抗期の子供みたいにしつこく嫌がる。
頑なに抵抗されることに少し苛立って、途中、こんな中途半端な時間に眠くなってるようじゃ、僕がやってるような夜更かしなんて到底無理だろ、なんて皮肉を何度か言ってもみたが、最終的にはギリギリ返事として判定できるような小さな反応を返してくるだけになった。なんとかベッドに収まってくれたのを見て、一仕事を終えた感覚でため息を吐く。
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