響に擬態するノイズ様遥先の未来
ノイズの存在を知る者は愚かその記録も内容すら忘れ去られるくらい長い時が経った頃
1人の髪の長い少女が街の住人たちの笑顔を見つめている、住人たちの幸せそうな姿にほっと胸をなでおろし少女は自身の体を優しく抱き締める
「お前たちが守ってきた笑顔は今でも健在だぞ、響」
ノイズは人々から悲しみが消えない限り何度でも蘇る宿命をもって生きている
伝説の戦士プリキュアはそんな彼を救ってくれた
ノイズは彼女たちに感謝してもしきれない思いをまるで、昨日のことのように思いを馳せる
「懐かしいな…」
嬉しさと同時に彼女たちにもう会えない寂しさ、悲しさのあまり涙を流す
ふわり、と舞い落ちる黒い羽根
悲しみの化身自らから流した涙から生まれた悲しみの断片
すくい上げるとサラサラと砂と化し消えていく
「そうだな…」
お前たちはいつもここにいるんだよな
かつてノイズの手を掴んでくれた少女、響に擬態し、今は亡き彼女たちの代わりにこの国を守っている
「どんなに時が経とうとも、お前たちが私にしてくれたことは絶対に忘れない」
ノイズは今日も街のパトロールに出かける
響の姿で
街の人に挨拶し、人助けをし、悪に堕ちかけている者の話しを聞いたり、悲しみを集めたり…
公園で1人悲しみにくれている幼児を見つけ遊び相手となって…幼児の心を笑顔を取り戻すことができた、ノイズはまた次の悲しみを探しに歩き出す
幼児は彼女の明るい振る舞い行動に目を輝かせながらこう言った
「お姉ちゃんの隣に天使がいる…!!」