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    或都。

    @Alto_kokoma

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    或都。

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    大路と百呀の大喧嘩(?)

    一触即発頭冷


    -屋敷の居間-


    大路「別に問題は無いっスよ」

    その言葉から始まった
    2人の喧嘩

    悠「本当に?」

    大路「はい」

    最近、大路さんの元気が無かった
    食欲もないし普段過ごす時も寝てばかりだった
    大路さんに関係ある2人も帰る時、凄い悲しそうだった

    悠「……(絶対、嘘だ。問題あるに決まってる)」

    大路「……寝ていいっスか?」

    悠「…(でも、本人からそれを聞くにはどうしたら良いんだろう…)」

    大路「悠さん?聞いてるっスか?」

    慧や魅津さんのことを悲しませたのなら
    おれが何か言っておかないと

    悠「大路さん、ちょっと真剣に話を…」

    おれが口を開いた時だった
    左側の空間から百呀さんが現れた
    その表情は何処か怒っているみたいで

    大路「……!?」

    百呀「……」

    悠「え、ちょっ…!」

    おれが話す前に百呀さんが大路さんを強く蹴り飛ばした
    身長が200cmある大路さんが吹っ飛んで行った

    悠「大路さんっ!!……ひ、百呀さん…何で!?」

    百呀「いつまでも、いつまでも…ウジウジしやがって」

    パラパラ

    百呀「見てて腹立つんだよ。頭冷やしてやろうか?」

    悠「百呀さん、あんまり暴力は!!」

    ガラッ

    吹っ飛ばされた大路さんが壊れた塀から起き上がった
    大路さんの顔はすごく怒ってるように見えた

    大路「……何するんっスか」

    百呀「もう一度言えってか?聞こえてたくせに」

    大路「………は?」

    百呀「良いぜ。もう一度言ってやる」

    悠「待ってって!」

    百呀さんは大路さんを煽るように大きな声で
    さっきと同じことを言った

    百呀「ウジウジしてんのが腹立つから頭冷やしてやろうか?って言ったんだ……」

    大路「ッ……!」

    全ての言葉を言い切る前に大路さんが百呀さんに
    殴り掛かった
    でも、それは簡単に躱されてしまった

    百呀「何だ、やっぱり聞こえてるじゃねぇの。二度言わせんな?」

    大路「避けないで下さいよ、ぶん殴れないじゃないっスか」

    百呀「それではいそーですかって避けないと思うか?」

    2人はもう一触即発だ。
    おれじゃ止められない!
    ……どうしたら止まるんだろう

    大路「………」

    百呀「頭冷やさせてやる。来いよ」

    悠「待ってってば!!喧嘩は!!」

    おれの言葉なんて届く訳もなく
    喧嘩……は始まってしまう

    大路「ふっ…!」

    当たるとは思わないが百呀さんめがけて殴り掛かる
    案の定当たらない

    百呀「弱い」

    スッ

    大路「!」

    空間を裂き、瞬時にその場から消える
    大路さんは舌打ちした

    大路「ッチ……!」

    ザッ

    大路「……(百呀さんらしい戦い方っスけど…)」

    警戒しながら辺りを見回す
    前後左右、しっかりと

    大路「……(やっぱり、分かりづらい……っスね)」

    一瞬、気を抜いたせいなのか
    真正面からの奇襲に気付かなかった大路さんは
    またも吹っ飛ばされてしまう

    百呀「気ぃ抜いたな」

    大路「しまっ……!?」

    ドッッ

    大路「がぁッ……!」

    悠「だ、大路さん!」

    近寄ろうにも近寄れない
    …おれまで巻き込まれる可能性がある
    それよりか、此処は何処?何で荒地に来てるの?

    百呀「お前、そんな弱かったか?」

    大路「………ッか」

    ガラッ

    百呀「……立ち上がってまだやる体力はあんのな」

    大路さんはまだ目が殺る気に満ちていた
    あんなに吹っ飛ばされたのに?
    普通の人間じゃ死んでるよ?…

    大路「……タフなんで」

    百呀「馬鹿か?」

    休む暇もなく、百呀さんは大路さんに蹴り飛ばした
    もちろん大路さんはまたもや吹っ飛ばされる

    大路「ぐっ……!!」

    百呀「おら、どうしたよ。さっきまでの殺る気は嘘なのか?」

    吹っ飛ばされてる途中でまたも蹴りを入れる
    正直、これは喧嘩と言うより…

    悠「殺し合い…!」

    ドゴォッ

    大路「………。」

    百呀「…おいおい。まさか、もう白旗か?」

    大路「…。」

    百呀「だいぶ弱くなったな、お前も」

    煽りに煽りまくる百呀さんだが。大路さん…
    本当に大丈夫なんだろうか?
    大きな岩に当たってからピクリとも動いてない…

    大路「……………か」

    百呀「…!」

    大路「……それでお終いか、って言ったんだよ」

    百呀「!!」

    大路さんがやっと動き出したと思って安心したら
    今度は百呀さんの胸ぐら掴んでる!?
    待って、一瞬の事すぎて分からないが!?

    大路「百呀さん、4回っスからね」

    百呀「何を……ぐッぅ…!?」

    胸ぐらを掴み大路さんは百呀さんをぶん投げる
    突然の事だったのか、百呀さんもいつもの空間移動が発動できないみたいだ

    ザッ

    百呀「ふざけッ…!?」

    大路「百呀さんの方こそ、弱くなってるんじゃないっスか?」

    いつの間にか百呀さんの目の前に居た大路さんは
    百呀さんに腹パンを決めた

    百呀「ごはっ……!」

    大路「2回」

    腹パンの次は回し蹴り
    待って、百呀さん死なない?
    大丈夫!?ねぇ!?
    百呀さんの方が大路さんより細身なんだけど!?

    ブンッッ

    百呀「ぐァッ…!!」

    大路「3回」

    吹っ飛んだ百呀さんに走って追い付いて
    踵落としを食らわす…前に百呀さんがやっと抵抗したのか空間に身を潜めた

    百呀「ッチィ……!」

    大路「!」

    ザッ

    大路「……(またっスか…)」

    キョロキョロ

    大路「…(………。)」

    ピリついた空気が流れる
    ……あと、なんでおれ無事なの?
    怪我一つしてないの?

    大路「………読めた」


    大路さんが何も無いところに手を伸ばす
    すると

    百呀「……はっ!?」

    百呀さんが、引っ張り出された
    え………。

    大路「最後」

    百呀「やられるかッ…!」

    大路「百呀さんより、パワーはあるんで」

    百呀「……ッが!!?」

    百呀さんの胸を殴った
    …本気で殺しにかかってる!!

    ゴッッ

    ドサッ

    大路「……はぁ…はぁ…」

    悠「え、終わっ…た?」

    百呀「…」

    大路さんは珍しく息が切れている
    百呀さんは起き上がらない
    ……ちょ、え?

    悠「百呀さん…?」

    百呀「………か、はッ……」

    大路「…死なないとは、やっぱり流石は百呀さんっスね」

    百呀「し……ぬ、直前だ、わッ…!!」

    よく見たら百呀さんは吐血していた。
    頭からも血が出ている

    悠「て、手当て!手当てーー!!」

    多分、百呀さんの力で空間移動してたであろう荒野から普段のおれの屋敷に戻った事も知らず、屋敷から救急セットを取りに行った
    あ、あと鎌鼬も呼ばないと!!

    大路「………」

    百呀「す、こしは………覚めた、か?」

    大路「…まぁ、一応」

    百呀「………はぁ、そう、かよ」

    大路「………」

    百呀「…やっぱ、お前と…戦うの、しんどいわ」


    -終-
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