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    case669

    @case669

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    case669

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    発掘したものの何を書こうと思っていたのかすら覚えていないウリサンの書き出し

    ##ウリサン

    「なあ、ウリエンジェ」
    こちらの世界に渡ってからというもの、以前よりも感情を表に出さなくなった彼の一層冷えた平坦な声に咄嗟にこの後の予定を思い起こす。洗濯物はミンフィリアが寝る前に取り込んでくれていた筈だし、妖精達との約束事も急ぎの物はない。精々夕食に使った食器類を「後でやる」と言いながら未だに片付けていないが別に明日になってからでも良いだろう。そこまで結論をつけてから漸くサンクレッドを見る。
    「切りの良き所まで読み終えてからでもかまいませんか」
    「悪いな」
    許可を得られてようやっとほっと息を吐くような、そんな苦い笑みを浮かべて先に部屋へと戻るサンクレッドの背中を見送り思わず零れるのはため息。そんな顔をさせたいわけでは無いとも思うし、すっかり父親の顔をしている彼が自分の前でだけ見せる弱みに優越感を擽られているのも否定は出来ない。彼の為を思うならば早急に正しい道へと導いてやれば良い物を、彼が頑ななのを良い事にずるずると此処まで来てしまっている。
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    recommended works

    aruteamoon

    DONEキスの日。カリジャミでウブいやつ。
    多分付き合ってないし、夜伽もしてない時空の健全な幼なじみカリジャミ。無事にタイトルつきました(笑)
    口付けに愛は伝う




    その日もいつも通りの晴天で、とくにこれといって風が強そうだという訳でもなく、休日の朝から早めに洗濯物を干そうかと考えながらキッチンに向かう廊下を歩いている時だった。
    後ろから呼び止められる聞き慣れた声に平穏な朝は終わりを告げる。いつもなら起こしに行くまで寝ているくせに、何故休日に限ってこの男は早起きしてくるのか。
    その理由は腕を引きながら連れて行かれた寮長室で、開口一番知らされる。


    「なぁジャミル、今日は何の日か知ってるか?」
    着崩れていた寮長服を整えてやっていると構わずカリムが話しかけてくる。
    無意識に手を動かしながら頭の中で知りうる限りの記念日を検索したが思い当たらず首を捻っていると、カリムが今度はスマホを取り出した。
    「なんだ?なにか大事な事でもあったか?俺が忘れる筈は無いと思うんだが」
    「ああ、オレもジャミルもこう言うのあんまり知らないもんな!オレもこないだケイトに聞いて知ったんだけど…」
    カリムは取り出したスマホをカメラモードに切り替えると、自撮りをするのか並んで此方に画面を向けた。
    「なんだ?撮るなよ」
    「実はケイトに頼まれてる写真があってさー 5320