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    case669

    @case669

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    case669

    ☆silencio seguir

    発掘したものの何を書こうと思っていたのかすら覚えていないウリサンの書き出し

    ##ウリサン

    「なあ、ウリエンジェ」
    こちらの世界に渡ってからというもの、以前よりも感情を表に出さなくなった彼の一層冷えた平坦な声に咄嗟にこの後の予定を思い起こす。洗濯物はミンフィリアが寝る前に取り込んでくれていた筈だし、妖精達との約束事も急ぎの物はない。精々夕食に使った食器類を「後でやる」と言いながら未だに片付けていないが別に明日になってからでも良いだろう。そこまで結論をつけてから漸くサンクレッドを見る。
    「切りの良き所まで読み終えてからでもかまいませんか」
    「悪いな」
    許可を得られてようやっとほっと息を吐くような、そんな苦い笑みを浮かべて先に部屋へと戻るサンクレッドの背中を見送り思わず零れるのはため息。そんな顔をさせたいわけでは無いとも思うし、すっかり父親の顔をしている彼が自分の前でだけ見せる弱みに優越感を擽られているのも否定は出来ない。彼の為を思うならば早急に正しい道へと導いてやれば良い物を、彼が頑ななのを良い事にずるずると此処まで来てしまっている。
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    case669

    MEMORÁNDUMどうせその気もないくせに
    アデレイ
    「君、結婚する気ない?」
    帝国宰相の部屋で、たった今まで肌を重ねていたアーデンが朝食のメニューでも尋ねるような気安さで問う。この男の気紛れでベッドに引きずり込まれ、レイヴスの心を一切無視したこの関係に愛も情も無いが、それでも急過ぎる話題に流石に神経を疑う。
    「……必要性を感じない」
    「そんなこと無いでしょ。将軍になりたいのなら、必要じゃない?後ろ楯」
    言いたいことはわからなくもない。皇帝と貴族が支配するこの国において、属国出身の人間の立場は最底辺にある。本来ならば軍に入っても生涯下級兵士のまま終わる筈のレイヴスが准将の地位にまでのしあがることが出来たのは恐らく、アーデンが何かしらの思惑でもって介入したからであって、レイヴス一人の力では到底なしえなかった。だが逆に言えば、アーデンが望まなければレイヴスは将軍になれない所か今すぐ殺される可能性だってあるのだ。たかだか貴族の後ろ楯くらいでアーデンの気紛れを止める事など出来ない。
    それをわかっていながらこうして問う意味は、きっとただの暇潰しなのだろう。わざと毛を逆撫でしてレイヴスが荒れる姿を楽しむ趣味の悪い遊び。まともに付き合うだけ無駄だ。
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