魏嬰先輩の講義「思追、自分の長所を一つあげてみろ」
「!」
魏無羨が講義をしていると聞いた。夜狩りから戻ってきてすぐ入った情報だ。
一体何を教えているのかは知らないが、魏無羨が教える事なら役に立つ情報のはずである。
もうすでに講義は始まっていた為、邪魔にならないよう音を立てずに後ろの席に座った。そして気づいた魏無羨は部屋に入ってきたばかりの藍思追に自分の長所を言えと指示をしてきたのである。
「えぇっと…」
立ち上がり、それなりの回答をしなければと頭を巡らすも、なかなか答えられない。
いつもは質問にすぐに答える事ができる藍思追だが、この質問は魏無羨が思った通り藍思追には難しいようだ。
「どうした?謙虚にならなくていいぞ。これは授業なんだから。言わないと話が進まない」
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