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    we_prli

    @we_prli

    大体一発書きの夏アレ置き場

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    誘えるタイミング待ち / 夏アレ

    「暑い……アイス食べようかな」
    「アナタ、先ほども食べていませんでした?」
    「大丈夫大丈夫」
    「何が大丈夫なんですか……それに、そのようにお腹を出していたら風邪を引きますよ」
    「えー……」
    アレンとオフが被った休日の午後、リビングのソファでごろごろと転がっているアレンを横目で見ながら話し掛けるものの生返事が返ってくるだけだった。暇を持て余している、という表現が一番近いだろう。最近のアレンといえばアルバイトに出掛けているか部屋で制作をしていることが多かったので、こういったリラックスしている姿を見るのはひさしぶりな気がする。
    アレンに気が向いてしまっていることに気がついて、はあ、と短いため息をひとつ吐いてからぱたん、とノートパソコンを閉じて立ち上がる。

    「アナタもアイスコーヒー飲みますか?」
    「飲みたい」
    「分かりました」
    「あ、アイス乗せてコーヒーフロートとか……」
    「アイスから離れてください」
    キッチンに向かい、昨晩のうちに用意しておいた水出しコーヒーを冷蔵庫から取り出す。並べたグラスに氷を入れてゆっくりと注ぎ込む。カラン、と氷が動く小気味よい音がちいさくなって、夏がもうすぐそこまで来ていることを感じた。

    「どうぞ」
    「さんきゅ」
    アレンが寝転がっているソファまでグラスを持っていくと、相変わらずアレンの腹が捲れたTシャツの裾から見えているのが目に入った。以前よりも痩せている気がする。その肌を直接見れば気がつけるが、お互いに予定が合わなかったこともあって最後に彼の衣服を剥いだのは結構前のことだ。
    「……アナタ、ちょっと痩せました?」
    「ひゃっ……おい、急に触るなよ……」
    「すみません、驚かせてしまいましたね」
    ひた、と触れた、露出していた横腹の肉は薄かった。今晩のメニューの予定を変更して、もっとスタミナと肉がつくようなものにしたほうが良さそうだ。

    「……なあ」
    「なんです?」
    身体を起こして座ってくれたアレンのすぐ隣に座ってアイスコーヒーを飲む。水出し用のコーヒー豆は店員おすすめの新商品のものを買って試してみたのだが、喉越しも味もボク好みだった。気分が良くなる。

    「これ、ちょっと苦くないか?」
    「よく淹れてるものとさほど変わらないと思いますけど」
    「ホットばっかり飲んでたからか?いや、アイスの気分だったからかな……」
    「アナタ、アイスばかり食べていると太りますよ」
    「さっき痩せたかって聞いてきたじゃん……俺は分からないけど」
    うーん、痩せたか?と言いながら、再びぺろ、とTシャツの裾を捲りあげた。ボクの言葉は彼には響かないらしい。はあ、と本日二回目のため息を吐いて「しまってください。また触りますよ」と口にしてみた。先ほどのことに凝りたのならば、これでパッと手を離してくれるだろう。

    「別にいいけど」
    「は?」
    「なあ、作業終わった?」
    「一段落はつきましたけど」
    「じゃあ今フリー?」
    「まあ、そうですね」
    やることは他にもあるけれど、自由な時間は作れる。ボクの返答を聞いて嬉しそうに空気をゆるめたアレンに腕を掴まれた。ぐ、と引き寄せられてキスをされる。ちゅぷちゅぷと音をたてながら舌を追いかけて絡め取られるそれは、ボクをその気にさせようとしているのだろう。普段アレンからしてくれるキスよりもかなり熱烈なキスだ。

    「アレン、したいんですか?もしかして、ボクのこと待ってくれていました?」
    「……そうだって言ったら?」
    「リクエストにお応えますよ」
    ちゅ、と触れるだけのキスを返して「ボクの部屋とアナタの部屋、どちらにしますか?」と返す。きっと残りのアイスコーヒーは、氷が溶けきって水の割合が増えてしまうだろう。

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    we_prli

    DOODLE昨晩のおたのしみ、の続き / 夏アレ
    目が醒めて数秒、不快感を覚えた。
    明らかに具合が良くない。あらゆるコンディションが最悪としか言えない状態だろう。これも全て、いつもならば何も口にしない時間帯にアルコールを大量に飲む羽目になったからだ。
    モデル仕事の付き合いで参加せざるを得ない会食という名の飲み会であったが、参加者の中で一番年齢が若かったこともあってかなりの貧乏くじを引かされることになった。有益なこともなくはなかったが、それよりもマイナスが大きすぎる。
    ズキズキと痛む頭を抑えて身体を起こそうとした瞬間、すぐ隣から「んん……」と吐息混じりの声が漏れ聞こえて、閉じていたまぶたを開く。

    「…………、アレン?」
    ボクの隣ですやすやと寝息をたてていたのはアレンだった。何故ここに、と思いながら自分の片手を見ると、アレンの片手を掴んでいたのが目に入って慌てて手を離す。段々と昨晩の記憶が蘇ってくる。アレンがここで眠っているのは他でもない、ボクのせいだ。いくら酔っ払っていたとはいえ、多大なる迷惑をかけすぎてしまった。あとで謝罪をする必要がある。アレンはきっとお互い様だなんだと言うだろうけれど、それではボクの気がすまない。
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