Underworld都内某所、廃墟となった病院に薄暗い帳が下りていた。
病院内を調査しているのは今年20になってフリーになったばかりの虎杖悠仁だ。
何でも病院内で肝試しをしていた高校生が数名家に帰ってこないと連絡があり、警察なども捜査した物のいい結果が得られず虎杖に依頼が舞い込んだ。
「いくつになっても、夜の学校てのはあんまりいい気分じゃないな。早く見つけ出してやらねぇと」
虎杖は気合を入れ直し、病院の奥へと歩みを進める。誰もいない廊下を歩きながら呪術師になるきっかけとなった祖父倭助の最後の姿が思い浮かぶ。
倭助は、人一倍厳しく口調もきつい性格だったが誰よりも虎杖の事を気に掛けていた。
病気が見つかり、入院した時も決して弱音は吐かず普段通り振る舞い虎杖を不安にさせることなど無かったが、自分の死期が近いと分かっていたのかある日
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